選び方・調理法
選び方
肉にみずみずしいツヤと弾力があり、赤みのあるものがよい。丸鶏(中抜き)の場合は、皮に張りとツヤがあり、ドリップ(肉汁)が出ていないものを選ぶ。日本では輸入冷凍品が広く流通しているため、包装に破れなどがなく、冷凍焼け(表面の乾燥や変色)を起こしていないか確認する。
下処理
冷凍の丸鶏を使用する場合、中心まで完全に解凍されていないと生焼けの原因となるため注意が必要である。解凍後は、内臓を取り除いたお腹の空洞部分に残っている血合いなどを流水で丁寧に洗い流し、水気をしっかり拭き取る。脂肪が少なく加熱するとパサつきやすいため、調理前にブライン液(塩水やハーブ液)に漬け込んだり、オリーブオイルやバターを皮の下に塗り込んだりすると、しっとりと仕上がり風味も増す。
【重要】家禽であるため、カンピロバクターやサルモネラ菌などの食中毒リスクがある。生食は厳禁であり、丸鶏をローストする場合なども、必ず中心部(最も肉厚な胸肉やもも肉の深部)まで十分に加熱(75℃で1分間以上、またはそれと同等以上)して調理すること。
保存方法
生肉は水分が多く傷みやすいため、購入後はチルド室などで冷蔵保存し、なるべく早く調理する。丸鶏の冷凍品を解凍する場合は、常温ではなく冷蔵庫内で数日かけてゆっくりと解凍すると、ドリップの流出を抑え旨みを逃しにくい。生肉を扱った包丁やまな板などの調理器具は、交差汚染を防ぐため使用後直ちに洗浄・熱湯消毒を行うこと。
時期・特徴
国内分布
北海道、青森県、秋田県、高知県など一部の地域で小規模に飼育されているが、国内生産量は極めて少ない。日本国内で一般に流通しているものの大部分は、アメリカやフランスなどからの輸入品である。
時期
感謝祭(11月)やクリスマス(12月)の時期に合わせて、冷凍の丸鶏や解凍肉が多く出回る。冷凍品自体は通年で入手可能である。
栄養
一般的な鶏肉に比べて高タンパク・低脂質であり、低カロリーである。ビタミンB群(ビタミンB2、B6など)や、ミネラル(鉄、亜鉛など)、必須アミノ酸(トリプトファンなど)が豊富に含まれている。
特徴
ダチョウやエミューに次ぐ大型の家禽。成熟した雄は10~15kg程度になるが、丸焼き(ロースト)用として食用にされるのは、肉質が柔らかい生後1年以内の若い雌や小型の雄(4〜8kg程度)が多い。肉は胸の部分(ホワイトミート)に多く、脂肪が少なくさっぱりとした淡白な味わいが特徴。アメリカ合衆国やカナダでは11月の感謝祭(サンクスギビング)やクリスマスに、イギリスなどのヨーロッパ諸国でもクリスマスのごちそうとして、詰め物(スタッフィング)をして丸焼きにするローストターキーが欠かせない伝統食となっている。
品種・由来
- 品種名:ブロードブレステッドホワイト、ブロードブレステッドブロンズ、ベルツビルスモールホワイトなど
- 分類:キジ目キジ科シチメンチョウ属(※シチメンチョウ科とする分類もある)
- 学名:Meleagris gallopavo
由来
和名の「シチメンチョウ(七面鳥)」は、興奮すると頭部や首周りの露出した皮膚が赤、青、紫などに変色し、七つの顔を持つように見えることに由来する。英語名の「ターキー(Turkey)」は、16世紀頃にトルコ経由でヨーロッパに持ち込まれたホロホロチョウ(Turkey fowl)と混同されたためといわれている。
伝来
日本には、江戸時代の1830年(天保元年)頃にオランダから「カラクンチョウ(唐紅鳥:オランダ語のKalkoenに由来)」という呼び名で長崎に伝えられた記録がある。その後、1880年(明治13年)頃にアメリカからブロンズ種が導入されたとされる。
歴史背景
北アメリカ原産で、中央アメリカの先住民(アステカ族など)によって古くから家禽化されて食用とされていた。16世紀前半(1519年にスペイン、1541年にイギリスの記録あり)にヨーロッパの王室へ献上され、その後世界中へ広まった。日本では1950年代頃から本格的な飼育が試みられたものの、クリスマスには一般的な鶏のローストやフライドチキンを食べる文化が定着したため、現在でもシチメンチョウの需要や飼育数は少ない。
備考
外国語名:Turkey(英)、Dinde(仏)、Truthahn(独)。肉がパサつきにくくヘルシーであることから、欧米では挽肉(ターキーミンチ)やハム、ベーコンなどの加工品としても日常的に広く利用されている。

