選び方・調理法
選び方
ラベルに記載された「陳年(熟成年数)」を確認する。一般的に3年、5年、8年、10年などがあり、年数が長いほどアルコールの角が取れ、香味がまろやかになる。料理用には3〜5年物、飲用には8年物以上が好まれる。また、伝統的な製法ではカラメル等の添加物を含まないものもあるため、用途や好みに応じて原材料表示を確認して選ぶ。
下処理
飲料としては、ストレート、ロックのほか、冬場は35〜45℃程度に温めて供される。料理では肉や魚の臭み消し(マリネ)、煮込み料理の風味づけ、炒め物の仕上げに用いる。日本酒に比べアミノ酸含有量(特にグルタミン酸)が多いため、少量加えるだけで料理に深いコクと「旨味」を付与できる。
保存方法
直射日光や高温多湿を避け、温度変化の少ない冷暗所で保存する。開栓後は酸化により風味が落ちるため、キャップをしっかり閉め、夏場は冷蔵庫に入れて1ヶ月程度を目安に使い切るのが望ましい。ワイン等と異なり、家庭での長期追熟は困難なため、賞味期限内(未開栓で1〜2年程度が目安)に消費する。
時期・特徴
国内分布
中華人民共和国浙江省紹興市(地理的表示保護制度により、同市産のもののみが「紹興酒」と公称できる)。
時期
通年
栄養
主成分はエタノールと糖質。アルコール度数は14〜18度。エネルギーは100gあたり約127kcal。日本酒と比較してアミノ酸が豊富で、ビタミンB群、マンガン、マグネシウム、リンなどのミネラル類も含む。
特徴
もち米、麦麹(小麦)、鑑湖(かんこ)の湧水を主原料とする醸造酒(黄酒)。製造法により、ドライな「元紅酒」、原料を増量した「加飯酒」、仕込み水の一部に元紅酒を用いる「善醸酒」、仕上げに糟焼(焼酎)を加える「香雪酒」の4種に大別される。現在流通しているものの多くは「加飯酒」を長期熟成させた「花彫酒」である。独特のカラメル様の芳香と、日本酒の約2〜3倍とされる高い酸度が特徴。
品種・由来
- 品種名:元紅酒(げんこうしゅ)、加飯酒(かはんしゅ)、善醸酒(ぜんじょうしゅ)、香雪酒(こうせつしゅ)
- 分類:醸造酒(黄酒)
- 学名:—
由来
浙江省の「紹興」という地名に由来する。古くは「越酒」とも呼ばれた。
伝来
日本へは江戸時代、長崎・出島を通じて輸入された記録がある。本格的な普及は明治以降の中華料理店の増加とともに進んだ。
歴史背景
黄酒(こうしゅ)自体の歴史は古く数千年前まで遡るが、紹興酒としての名声は、水質の良さと醸造技術の向上により唐・宋代に確立された。日本の清酒と同様の「平行複式発酵」という高度な醸造技術が用いられている。
備考
「紹興酒」は中国の地理的表示(GI)製品であり、紹興市内で指定の原料と製法を用いて造られたもの以外は、国際的にその名を冠することはできない。台湾などで造られる同様の酒は、厳密には「紹興風味の黄酒」に分類される。

