ハチノス

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選び方・調理法

選び方

下処理済みのものは、不自然に真っ白なものではなく、淡いクリーム色(本来の色)をしているものを選ぶ。真っ白いものは薬品で強く漂白されている場合がある。生の(黒皮付きの)ものは、表面が瑞々しく、独特の臭みが強すぎないもの、ドリップが出ていないものが良品。

下処理

1. 黒皮の除去: 生の状態(黒皮付き)から調理する場合は、沸騰した湯に数分くぐらせ、温かいうちにスプーンや包丁で表面の黒い粘膜をこそげ落とす。

2. 下ゆで: 独特の臭いを除くため、生姜、ネギの青い部分、香草、白ワインなどと共に、柔らかくなるまで2〜4時間ほどじっくりと茹でる。

3. 仕上げ: 茹で上がったら水洗いして余分な脂や汚れを落とし、料理に合わせた大きさに切り分ける。

保存方法

下処理(下ゆで)を済ませた状態で、密閉容器に入れて冷蔵保存(目安:2〜3日)。長期保存の場合は、小分けにしてラップで包み、冷凍保存袋に入れて冷凍する(目安:2〜3週間)。

時期・特徴

国内分布

日本全国。肉牛の主要産地から、精肉の副産物として安定して供給される。

時期

通年。季節による品質の変動は少なく、年間を通して流通している。

栄養

主な成分はタンパク質であり、脂質も含まれるが、他の内臓部位(小腸など)に比べると比較的エネルギー量は控えめである。コラーゲンなどの肉基質タンパク質が豊富で、ミネラルでは亜鉛などが含まれる。

特徴

牛の第二胃。内面のひだが「蜂の巣」のように見えることからその名がある。牛の4つの胃(ミノ、ハチノス、センマイ、ギアラ)の中で、最も味が良く、良い出汁が出ると評される。独特の弾力ある食感と、あっさりとした味わいが特徴で、長時間煮込んでも形が崩れにくく、味が染み込みやすい。

品種・由来

  • 品種名:牛(黒毛和種、交雑種、乳用種など)
  • 分類:ウシ科ウシ属
  • 学名:Bos taurus

由来

胃の内壁に六角形が並ぶ網目状の突起があり、その見た目が「蜂の巣」に酷似していることから「ハチノス」と呼ばれる。英語ではその形状から「Honeycomb tripe」とも称される。

伝来

古くから日本でも牛の食用とともに利用されていたが、現在の焼肉スタイルや、イタリア料理の「トリッパ」のような洋風煮込み料理として広く一般に定着したのは、戦後の食文化の多様化以降である。

歴史背景

ヨーロッパ、特にイタリアやフランスでは古くから庶民のスタミナ源として親しまれてきた。イタリアの「トリッパ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風煮込み)」や、フランスの「トリップ・ア・ラ・モード・ド・カン(カン風煮込み)」など、各地に伝統的な郷土料理が存在する。

備考

料理には焼肉、串焼きのほか、トマト煮込み(トリッパ)、スープ、和え物、炒め物(中華料理の黒豆ソース炒め等)など多岐にわたる。ハチノスから出る出汁は非常に濃厚で、煮込み料理のベースとしても優秀である。

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