選び方・調理法
選び方
皮に張りがあり、手に持ったときに大きさの割にずっしりと重みを感じるものを選ぶ。皮の色が鮮やかで、茶色いシミや傷が少ないものが良品とされる。
下処理
果実の頂部(王冠のような部分)を切り落とし、皮に数か所浅く切り込みを入れてボウルに張った水の中でほぐすと、果肉(外種皮)が沈み、内膜や皮が浮くため、可食部をきれいに取り出すことができる。
保存方法
乾燥を防ぐためポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。丸ごとの場合は2〜3週間、取り出した果肉は密閉容器に入れて数日以内に使い切るか、冷凍保存する。
時期・特徴
国内分布
日本国内での商業的な栽培は極めて少なく、庭木としての利用が主である。市場に流通するものの多くはアメリカ(カリフォルニア州)産やイラン産、チリ産などである。
時期
輸入物は産地により異なるが、主に9月〜11月頃。国産(在来種)は9月〜10月頃に熟す。
栄養
カリウムを豊富に含み、体内の塩分排出を助ける。赤色の色素成分であるアントシアニンやエラグ酸などのポリフェノールを含み、高い抗酸化作用が期待される。なお、かつて植物性エストロゲン(女性ホルモン様物質)の含有が注目されたが、国民生活センターの調査によれば、一般的な果汁やエキスから生理作用を期待できるほどの量は検出されていない。また、樹皮や根皮には毒性のあるアルカロイドを含むため、食品として摂取する際は注意が必要である。
特徴
果実は直径7〜10cmほどの球形で、重さは100〜500g程度。熟すと赤く硬い皮に包まれ、内部は白い隔膜で仕切られている。可食部は種子を包む多汁な「外種皮」の部分で、甘酸っぱい味わいが特徴。日本に古くからある在来種は熟すと実が割れる(裂開する)が、現在流通している輸入果実は実が割れにくい品種が多い。
品種・由来
品種
- 品種名:アーリー・フットヒル、アーリー・ワンダフル、ワンダフル、ロバータ、グラナダ
- 分類:ミソハギ科(旧ザクロ科)ザクロ属
- 学名:Punica granatum L.
由来
中国名の「石榴(せきりゅう)」は、原産地付近の地名「安石国」に由来し、「安石榴」の略とされる。「榴」は、樹瘤(木のこぶ)がある様子や、果実が瘤に似ていることからその字が当てられたという説がある。
伝来
平安時代に中国から渡来したとされる。当初は薬用や観賞用の花木として貴族の間で珍重された。
歴史背景
地中海沿岸から中近東、インド北部を原産とし、人類が栽培した最も古い果樹の一つと言われる。古代エジプトやギリシャ神話、仏教(鬼子母神の伝説)など、各地の文化や宗教において「豊穣」や「子宝」の象徴として登場する。
備考
漢方では、乾燥させた根皮を「石榴根(せきりゅうこん)」、果皮を「石榴皮(せきりゅうひ)」と呼び、古くから駆虫や下痢止め、咳止めなどに用いられてきた。料理では、果汁を煮詰めた「グレナデンシロップ」として製菓やカクテルに使用される。

