選び方・調理法
選び方
殻の割れ目が自然に開いており、中の仁(実)の緑色が濃く鮮やかなものほど良質とされる。殻が完全に閉じているものは未熟な場合が多く、また、表面に黒ずみがないものを選ぶ。
下処理
一般的に焙煎(ロースト)して食される。製菓用などで薄皮を除く場合は、さっと茹でて熱いうちに剥くと緑色が美しく仕上がる。料理のアクセントとして、刻んでトッピングや和え衣に用いる。
保存方法
脂質が多く酸化しやすいため、吸湿を避けて密閉容器に入れ、直射日光の当たらない冷暗所で保存する。長期保存の場合は、風味を損なわないよう冷凍保存が望ましい。
時期・特徴
国内分布
ウルシ科の落葉高木で、乾燥した高温の気候を好むため日本国内での商業栽培はほぼ行われていない。流通しているものはイラン、アメリカ(カリフォルニア州)、トルコなどからの輸入品である。
時期
主要産地のアメリカでは8月下旬〜10月頃に収穫される。乾燥・加工品として年間を通じて流通する。
栄養
「ナッツの女王」と呼ばれるほど栄養価が高く、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸、タンパク質、食物繊維を豊富に含む。また、カリウム、鉄、銅、ビタミンB1、ビタミンEのほか、眼の健康に寄与するルテインやゼアキサンチン(色素成分)も含まれる。
特徴
果実は約2〜3cmの卵形で、成熟すると殻(内果皮)が自然に弾けて隙間ができる。この隙間から中の緑色の仁を食用にする。独特の芳香とコクのある味わい、そして鮮やかな緑色は「ピスタチオグリーン」と称され、料理や製菓において視覚的な彩りとしても重宝される。
品種・由来
- 品種名:ケルマン(Kerman)、ピーターズ(Peters)など
- 分類:ウルシ科ピスタキア属
- 学名:Pistacia vera L.
由来
ペルシア語の「Pista(ピスタ)」が語源とされる。古くから中東で親しまれてきた歴史を反映している。
伝来
アレクサンドロス大王の東方遠征を機にギリシアへ伝わり、その後ローマ帝国を通じて地中海沿岸諸国へ広まった。日本へは明治時代に導入されたが、日本の多湿な気候に適さず、定着には至らなかった。
歴史背景
紀元前7000年頃から食用にされていたといわれ、旧約聖書にも「地の最良の産物」として登場する。古代ペルシアではピスタチオを所有することが富と高い社会的地位の象徴とされ、王侯貴族に愛好された。
備考
中東には、月明かりの夜に恋人たちがピスタチオの木の下で会い、殻がパチリと割れる音を聞くことができれば幸運が訪れるというロマンチックな伝説がある。加工品としてはペースト、オイル、塩蔵品などがある。

