選び方・調理法
選び方
果皮に張りと適度な厚みがあり、斑点やひび割れがないもの。持った際に中身が詰まっている感覚があるものを選ぶ。果皮が乾燥して非常に脆くなっているものや、異臭がするものは鮮度が落ちているため避ける。
下処理
果皮は薄いが比較的硬いため、指の腹で強く押すか、爪を立てて割るようにして剥く。中央に大きく硬い種子が一つあるため、これを取り除いて果肉のみを食す。生食のほか、シロップ漬けや料理に用いる際も同様の手順で行う。
保存方法
非常に鮮度劣化が早いため、入手後は速やかに消費する。乾燥を防ぐため新聞紙などで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存すれば3〜5日程度は保てる。長期保存には、皮ごと冷凍するか、果肉を取り出してシロップ煮にするのが一般的である。
時期・特徴
国内分布
沖縄県、鹿児島県(奄美群島など)の亜熱帯地域で僅かに栽培されている。
時期
国内産の旬は7月下旬から9月上旬。輸入の生果(主にタイ産や台湾産)も同時期に出回る。
栄養
ブドウ糖や酒石酸、ビタミンB群、カリウムを豊富に含む。漢方では乾燥させた果肉を「竜眼肉(りゅうがんにく)」と呼び、心身の疲れ、不眠、貧血の改善に効果がある「補血・安神」の生薬として重用される。
特徴
ムクロジ科の常緑高木。ライチと同じムクロジ科で、果実の構造も似ているが一回り小さく、表面に突起がない滑らかな黄褐色の皮に覆われる。果肉は乳白色で、ライチよりも独特のジャスミンに似た野性味のある芳香と、コクのある強い甘みが特徴。
品種・由来
- 品種名:大島円(タイトウエン)、福眼(フガン)、石峡(セッキョウ)、コハラ、多田錦
- 分類:ムクロジ科リュウガン属
- 学名:Dimocarpus longan Lour.(旧学名:Euphoria longana)
由来
剥いた果肉の中に黒い種子が透けて見える様子が、伝説上の動物である「龍の目」を連想させることから「龍眼(りゅうがん)」の名がついたとされる。
伝来
中国南部から東南アジアが原産。日本へは江戸時代、17世紀半ばに薩摩藩によって中国から導入されたのが始まりとされる。
歴史背景
中国では紀元前から栽培されており、漢代には既に宮廷への献上品とされていた記録がある。ライチ同様に楊貴妃が愛した果実の一つとして知られ、中国南部や東南アジアの華僑社会では、産後の体力回復や滋養強壮に欠かせない「幸福を呼ぶ果実」として大切にされてきた。
備考
ライチ、ランブータンと共に「東洋の三銘果」と称されることもある。加工品としての「龍眼肉」は、そのままドライフルーツとして食べるほか、薬膳スープの出汁や、お粥、デザートのトッピングとして幅広く活用される。

