キンカン(金柑)

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選び方・調理法

選び方

皮全体が濃い橙色でツヤがあり、粒のサイズが揃っているものを選ぶ。ヘタが緑色で枯れていないものが新鮮。古くなると水分が飛び軽くなるため、手に持った時に重みを感じるものがよい。シワがあるものは鮮度が落ちている証拠。

下処理

皮ごと食べる果実であるため、ぬるま湯や水で丁寧に洗い、汚れやワックスを落とす。生食の場合はヘタを竹串などで取り除く。甘露煮にする場合は、破裂を防ぎ味を染み込ませるため、縦に数箇所切り込みを入れるか、針で穴を開ける(針打ち)。種が気になる場合は、切り込みから竹串を使って押し出すか、横半分に切って取り除くと食べやすい。

保存方法

乾燥と低温障害を防ぐため、新聞紙やペーパータオルで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。常温では乾燥して皮がしなびやすいため、早めに使い切るか、甘露煮やジャムなどに加工して保存するのが一般的。

時期・特徴

国内分布

宮崎(全国シェアの過半数)、鹿児島、熊本など、九州南部が主産地。

時期

11月~4月(露地物は1月中旬〜3月上旬が旬。ハウス物は早めに出回る)

栄養

果皮に多くの栄養が含まれる。ビタミンCが非常に豊富で、総摂取量はレモン果汁に匹敵するとされる。果皮の鮮やかな色はカロテノイドの一種「β-クリプトキサンチン」によるもの。また、果皮やスジにはビタミンP(ヘスペリジン)やビタミンEも含まれ、血流改善や抗酸化作用が期待される。

特徴

果実は直径2〜3cm程度の球形または楕円形。柑橘類の中では珍しく、果皮に甘みがあり、果肉に酸味があるのが特徴。そのため、皮ごと丸かじりして、甘みと酸味のバランスを楽しむ。昔ながらの品種は酸味が強く加工用(甘露煮、ジャム、果実酒)が主だったが、近年の完熟栽培品は糖度が高く、そのまま生食されることが多い。

品種・由来

  • 品種名:寧波(ニンポウ)キンカン(※現在の流通の主流)、ぷちまる(種なし)、長実(ナガミ)キンカン、丸実(マルミ)キンカンなど
  • 分類:ミカン科キンカン属(※近年はミカン属に統合される場合もある)
  • 学名:Fortunella crassifolia Swingle(※ニンポウキンカンの学名)

由来

熟した果実が黄金色に輝く柑橘であることから「金柑(キンカン)」と名付けられたとされる。

伝来

マルミキンカンは室町時代(14世紀頃)、現在主流のニンポウキンカンは文政9年(1826年)に遠州灘で難破した中国商船の積荷の砂糖漬けから種子を得て広まったといわれる。ナガミキンカンは江戸時代前期の渡来とされる。

歴史背景

中国原産。古くから咳止めやのどの炎症を抑える民間薬として利用されてきた。また、「金冠(きんかん)」という当て字から、富や出世を象徴する縁起物とされ、おせち料理の「金柑の甘露煮」として日本の食文化に定着している。

備考

宮崎県のブランド「たまたま」のように、開花から210日以上樹上で完熟させ、糖度16度以上・直径2.8cm以上などの基準をクリアした「完熟キンカン」が流通しており、これらは苦味がなく非常に甘いため、生食(サラダやデザート)としての利用価値が高い。

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