選び方・調理法
選び方
ヘタの切り口が白くて新しいもの、皮の色がつやのある黒っぽい紫紺色(なす紺色)で張りと弾力があり、蕚(ガク)のトゲが痛いくらいとがっているものが新鮮。
下処理
アクが強いので調理直前に切る。切ったら黒ずまないうちにすぐ使うか、すぐに水にさらしてアクを抜き、水気をよくふいてから調理する。
調理法
味は淡泊で、どんな料理にしてもおいしい。とくに油との相性が良く、揚げ物や炒め物、グラタンなどに合うが、焼いたり煮物にしてもおいしい。また軽く塩でもむと生でも食べられる。大型の肉質がしまった加茂なすは田楽などの油焼きに。米なすは炒め物、揚げ物、焼き物、煮物に。長型の果肉のやわらかい長なすは焼き物や煮物に。中型の果皮がやわらかくて味のよい千両なすは炒め物、揚げ物、焼き物、煮物、漬物などに。小型の小なすは揚げ物や漬物に。水なすは浅漬けにするとおいしい。天ぷらにするときは、皮が空気に触れないように下にして揚げると、紫色が鮮やかに残る。また煮物にする場合も、揚げてから煮ると色よく仕上がる。
保存方法
しおれないように必ずラップで包んでから冷蔵庫へ(低温障害を起こさないように、5℃以下での保存は避ける)。
料理名
焼きなす、なすの冷製サラダ、なすの天ぷら、なすの揚げ煮、なすの炒め煮、なすのチーズ焼き、なすの鍋しぎなど。
加工品
漬物、辛子漬けなど。
時期・特徴
国内分布
高知、熊本、福岡、群馬、茨城 など。
時期
本来は夏野菜で6~9月に多く出回るが、現在は通年供給されている。
栄養
約90%が水分で栄養価は少ないが、油と相性がよいので、いろいろな材料と組み合わせて料理することで、エネルギーを無理なく補給できる。
特徴
夏野菜の代表で、栽培のしやすさ、料理のしやすさ、淡泊な味わいなどで人気。全国にさまざまな品種があり、それぞれに形や味わいが異なる。現在ではおよそ200種弱の品種がある。水分と糖質が多く、ビタミンやミネラルの類は少ない。独特の紫色はアントシアニンと呼ばれる色素。
品種・由来
- 品種名
千両、竜馬、真黒、千成、山科、水なす、加茂ナス、仙台長、南部長、河辺長、橋田、大阪中長、久留米長、博多長、小丸ナス
- 分類
ナス科ナス属
- 学名
Solanum melongena
由来
インド東部が原産地で、かなり古くから栽培されていた歴史がある。5~6世紀には中国でも栽培されるようになり、日本へは8世紀頃に伝わった。ヨーロッパには13世紀ごろに、北アメリカには16世紀ごろに遅れて伝わった。奈良時代の「正倉院文書」に「藍国茄子(らんごくなす)」の名前で登場し、なすびと呼ばれるようになったとされる。10世紀には盛んに利用されるようになり、17世紀には油紙で保温栽培する技術が生まれたりと、かなりの品種ができていったと見られる。夏に味がいいので「夏味」と呼んでいたのが転じたという説、たくさん実がなるので「生り進む」のことばを略したという説、「中が酸っぱい実」という意味からきたという説などがある。
備考
ことわざで、「秋茄子嫁に食わすな」とは秋のなすは体を冷やして毒になるから大事な嫁には食わせないほうがいい、と嫁を案じる言葉だといわれる。「秋鯖嫁に食わすな」「五月蕨は嫁に食わすな」などもある。「親の意見と茄子の花は千に一つも無駄はない」茄子の花は咲けば必ず実をつけるように、親の意見もすべて子のためになってむだがないということ。

