選び方・調理法
選び方
用途に応じて「純ココア(ピュアココア)」と「調整ココア(ミルクココア)」を使い分ける。プロの調理用としては、香料や砂糖を含まない純ココアが基本となる。粒子が細かく、色が均一で深みがあり、湿気による固まりがないものを選ぶ。また、アルカリ処理(ダッチプロセス)の有無により酸味や風味が異なるため、仕上がりの好みに合わせる。
下処理
純ココアを飲料にする際は、少量の熱湯または温めた牛乳を加え、ペースト状になるまでよく練り上げることが重要である。これによりココアに含まれるデンプンが糊化(α化)し、口当たりが滑らかになり、風味も引き立つ。製菓に使用する場合は、ダマを防ぐために必ず小麦粉などと一緒にふるいにかけてから使用する。
保存方法
湿気、直射日光、高温を避け、密閉容器に入れて冷暗所で保存する。ココアは非常に吸着性が強く、周囲の匂い移りが起きやすいため、スパイスなどの強い香りのあるものの近くには置かない。冷蔵庫保存は出し入れの際の結露による品質劣化を招く恐れがあるため、長期保存以外では避けるのが望ましい。
時期・特徴
国内分布
原料のカカオ豆は、コートジボワール、ガーナ、インドネシアなどの熱帯地域で栽培される。国内ではこれらを輸入・加工した粉末製品が全国的に流通している。
時期
通年。
栄養
カカオポリフェノールを豊富に含み、強い抗酸化作用が期待される。また、不溶性食物繊維のリグニン、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルも含む。特有の成分として、カフェインに似た性質を持つが刺激の弱いテオブロミンを含み、これにはリラックス効果や血流改善効果があるとされる。
特徴
カカオ豆を焙煎・粉砕してペースト状にした「カカオマス」から、カカオバター(油脂)の一部を取り除き、粉末状にしたもの。日本の「チョコレート類などに関する公正競争規約」では、純ココアはカカオバターを22%以上含み、水分7%以下、指定外の添加物を含まないものと定義されている。
品種・由来
品種・分類
- 品種名:カカオ(クリオロ種、フォラステロ種、トリニタリオ種など)
- 分類:アオイ科(旧アオギリ科)カカオ属
- 学名:Theobroma cacao L.
(属名はギリシャ語で「神の食べ物」を意味する)
由来
カカオの木のナワトル語(メキシコ)名「カカウァトル(cacahuatl)」に由来する。これがスペイン語で「cacao(カカオ)」となり、英語圏で「cocoa(ココア)」と転訛したとされる。
伝来
18世紀末(寛政年間)の長崎・丸山の遊女が記した記録や、オランダ人の持参品として「しょくらあと」の名で登場するのが初出とされる。明治時代以降、国内でのチョコレート製造が本格化するとともに、飲料としてのココアも普及した。
歴史背景
紀元前から中米で薬用や儀式用に飲用されていた。16世紀にスペイン人がヨーロッパへ持ち帰り、砂糖を加えた温かい飲み物として流行した。1828年、オランダのバンホーテンがカカオバターの圧搾抽出とアルカリ処理法を開発したことで、水に溶けやすく脂っぽくない現在の「ココアパウダー」が誕生した。
備考
原産地:中央アメリカ、南アメリカのアマゾン川・オリノコ川流域
外国語名:Cacao (西/仏), Cocoa (英)
原材料名:カカオ豆(カカオの種子)

