選び方・調理法
選び方
茶葉の外観が均一で、産地や等級(グレード)に応じた形状が整っているものを選ぶ。良質な茶葉には「シルバーチップ」や「ゴールデンチップ」と呼ばれる芯芽が含まれることもある。抽出後の水色(すいしょく)が鮮やかで、カップの縁に「ゴールデンリング」と呼ばれる金の輪が見えるものは品質が良いとされる。香りが強く、古い油のような臭いや湿気た臭いがないことが重要である。
下処理
「ジャンピング」と呼ばれる、茶葉がポットの中で対流する現象を促すため、汲みたての水道水を沸騰させた直後の熱湯(95〜100℃)を使用するのが基本である。茶葉のサイズが細かいもの(ブロークンなど)は2〜3分、大きいもの(フルリーフなど)は3〜5分を目安に蒸らす。事前にポットやカップを温めておくことで、温度低下を防ぎ、成分の抽出を安定させる。
保存方法
茶葉は吸湿性と脱臭性が非常に高いため、酸素、光、湿気、強いにおいを避けて保存する。アルミ袋や遮光性の高い缶に入れ、空気を抜いて密閉し、常温の冷暗所で保管する。冷蔵・冷凍保存は、出し入れの際の結露によって品質が急激に劣化するため、未開封の状態を除き、一般的には推奨されない。
時期・特徴
国内分布
国内産は「和紅茶」と呼ばれ、静岡県、鹿児島県、三重県、奈良県、佐賀県、沖縄県などで生産されている。輸入品の主な産地は、インド(ダージリン、アッサム、ニルギリ)、スリランカ(ウバ、ディンブラ、ヌワラエリヤ)、中国(キーマン)、ケニアなど。
時期
産地により異なるが、主に春摘み(ファーストフラッシュ)、夏摘み(セカンドフラッシュ)、秋摘み(オータムナル)の3つのピークがある。スリランカのように通年収穫される地域でも、モンスーンの影響で風味が高まる「クオリティシーズン」が存在する。
栄養
主な成分はカフェイン、タンニン(紅茶ポリフェノール)、テアニンなど。紅茶ポリフェノールであるテアフラビンやテアルビジンは、強い抗酸化作用を持つとされる。また、アミノ酸の一種であるテアニンにはリラックス効果があるとされている。
特徴
ツバキ科の「チャノキ」の葉を萎凋(乾燥させて萎れさせる)させ、揉捻(揉んで組織を壊す)し、茶葉自身の酸化酵素によって完全に発酵(酸化)させたもの。緑茶や烏龍茶と同じ原料だが、加工法が異なる。製法には伝統的な「オーソドックス製法」と、短時間で抽出できるように粒状にする「CTC製法」がある。
品種・由来
- 品種名:べにふうき、べにほまれ、べにひかり、香駿(国内品種)、アッサム種、中国種
- 分類:ツバキ科チャ属
- 学名:Camellia sinensis (L.) Kuntze
由来
抽出液の色が赤みを帯びていることから「紅茶」と呼ばれる。英語の「Black Tea」は、乾燥した茶葉の色が黒いことに由来するとされる。
伝来
1875年(明治8年)から1876年にかけて、明治政府が多部未利をインドへ派遣し、アッサム種の種子を持ち帰ったのが本格的な始まりとされる。その後、静岡や鹿児島に紅茶伝習所が設置され、輸出用としての生産が推奨された。
歴史背景
17世紀に中国からヨーロッパへ伝わった当時は緑茶が主流であったが、輸送中の変化や嗜好の変化により、徐々に発酵の強い紅茶が好まれるようになった。19世紀、イギリスが植民地であるインドの地でアッサム種を発見し、大規模な茶園経営を始めたことで世界的に普及した。日本では1971年の紅茶輸入自由化により国内生産が激減したが、近年は日本独自の風味を持つ「和紅茶」として再評価されている。
備考
原産地:中国南西部、インド・アッサム地方
外国語名:black tea(英)、thé noir(仏)、紅茶(中)
原材料名:茶(発酵茶)

