選び方・調理法
選び方
肉厚で弾力があり、色ツヤがよいものを選ぶ。新鮮な生のものは淡い赤みがかった色をしており、脂肪がきれいな白色か乳白色のものがよい。ドリップ(肉汁)が多く出ているものや、異臭(アンモニア臭など)がするものは鮮度が落ちているため避ける。下処理の手間を省くため、あらかじめボイル(下茹で)された状態で市販されていることも多い。
下処理
生のものは特有の臭みとぬめりがあるため、塩や小麦粉を振ってよく揉み洗いし、流水でぬめりや汚れを洗い落とす。その後、ネギの青い部分や生姜などの香味野菜(用途に合わせてハーブや香辛料)を加えた湯で、2、3回ゆでこぼす(下茹で)。茹で上がったら水で洗い、さらに残った脂や汚れを丁寧に取り除くと臭みが少なくなる。
【重要】牛の内臓肉であるため、腸管出血性大腸菌などの食中毒リスクがある。生食は厳禁であり、必ず中心部まで十分に加熱して調理すること。
保存方法
内臓肉は水分が多く非常に傷みやすいため、購入後はチルド室などで冷蔵し、その日のうちか翌日までに使い切るのが望ましい。長期保存する場合は、下茹でした後に水気をしっかり拭き取り、空気に触れないようラップで密閉して冷凍する。生肉を扱った包丁やまな板などの調理器具は、交差汚染を防ぐため使用後直ちに洗浄・熱湯消毒を行うこと。
時期・特徴
国内分布
国内各地(和牛、交雑種、ホルスタイン種など)で生産されているほか、オーストラリアやアメリカなどから輸入されたものも広く流通している。
時期
通年
栄養
牛の他の胃袋(ミノ、ハチノス、センマイ)と比べてタンパク質よりも脂質が多く、カロリーが高めである。鉄分や亜鉛などのミネラルや、ビタミンB群(ビタミンB12など)、コラーゲンが豊富に含まれる。
特徴
牛には4つの胃があるが、その「第四胃」を指す。第一胃から第三胃までは食道が変化したものであるのに対し、第四胃は人間などと同じように消化液(胃液)を分泌する本来の胃である。表面はなめらかで薄く柔らかく、第一胃~第三胃に比べてヒダがない。脂が豊富に乗っており、シコシコ・コリコリとした歯ごたえと濃厚な甘み・旨みがあるのが特徴。焼肉(ホルモン焼き)やもつ鍋、煮込み料理などに広く利用される。
品種・由来
- 品種名:黒毛和種、交雑種(F1)、ホルスタイン種など
- 分類:鯨偶蹄目ウシ科ウシ属
- 学名:Bos taurus
由来
名前の由来には諸説あり、かつて労働者が報酬(ギャラ)の代わりにもらっていた肉であることから「ギャラ」がなまったとする説や、本来の胃であるにもかかわらず偽物の胃(偽腹=ぎばら)と呼ばれたのがなまったとする説などがあるが、真偽は不明である。また、内面がやや赤みがかっており、センマイ(第三胃)の次にあることから、関西地方などでは「アカセンマイ(アカセン)」とも呼ばれる。
伝来
牛自体は弥生時代頃に朝鮮半島などを経由して日本に伝来したとされるが、内臓肉(ホルモン)が一般的に広く食されるようになったのは近代以降とされる。
歴史背景
世界的には古くから食用とされ、古代エジプトの壁画にも牛肉を食す様子が描かれている。日本では仏教伝来以降、長く獣肉食が表向き禁じられてきた。明治時代の肉食解禁以降、徐々に牛肉の消費が広がったが、ギアラを含む内臓肉(ホルモン)が一般に広く普及したのは、第二次世界大戦後の食糧難の時代や、高度経済成長期の外食産業(焼肉店など)の発展によるところが大きいとされる。
備考
一頭の牛から取れる量は少なく、希少な部位とされる。脂肪分が多いため、焼肉で焼く際は脂が落ちて火柱が上がりやすいので火傷などに注意が必要である。

