清酒

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選び方・調理法

選び方

ラベルに記載された「特定名称(純米・吟醸・本醸造など)」や「精米歩合」、製造年月を確認する。フレッシュな風味を求めるなら「新酒」や「生酒」、深みのある熟成感を楽しみたいなら「ひね」や「古酒」を選ぶとよい。また、目的に応じて「甘口」「辛口」の指標となる日本酒度や酸度も参考にすると、料理とのペアリングが容易になる。

下処理

そのまま飲用するほか、和食を中心に料理酒としても広く用いられる。料理に使う場合は、加熱して「煮切る」ことでアルコール分を飛ばし、旨味とコクのみを残す。魚や肉の臭み消し、食材を柔らかくする効果、味の浸透を助ける効果がある。

保存方法

光(特に紫外線)と高温を避けるのが鉄則である。新聞紙などで遮光し、振動の少ない冷暗所で保存する。特に「生酒」や「生詰酒」は変質しやすいため、必ず冷蔵庫(5℃以下が望ましい)で保管する。開封後は酸化が進むため、空気に触れる面積を減らし、早めに使い切るのが望ましい。

時期・特徴

国内分布

日本全国各地で生産されている。特に「灘(兵庫)」「伏見(京都)」は歴史的な大産地として知られ、現在は新潟、秋田、山形などの東北・北陸地方をはじめ、各地域の気候や水質、原料米を活かした地酒が定評を得ている。

時期

通年流通しているが、伝統的な「寒造り」のサイクルにより、冬から初春には「新酒」、夏には「生酒」、秋には熟成させた「ひやおろし(秋あがり)」といった季節ごとの銘柄が旬を迎える。

栄養

主成分は水とエタノールだが、炭水化物(糖質)のほか、アミノ酸、ビタミンB6、パントテン酸、モリブデン、マンガンなどをバランスよく含む。また、ポリフェノールの一種であるフェルラ酸や、美白効果があるとされるコウジ酸、血管拡張作用のあるアデノシンなども含まれる。アルコール度数は一般的に15%前後(原酒は18〜20%程度)である。

特徴

米、米こうじ、水を原料とし、一つの容器の中で「糖化」と「発酵」を同時に進行させる「並行複発酵」という、世界でも類を見ない高度な技術で造られる醸造酒。

特定名称酒は主に以下の通り分類される:

吟醸酒:精米歩合60%以下の米を使用。低温でゆっくり発酵させ、独自の「吟醸香」を引き出したもの。

純米酒:米、米こうじ、水のみを原料とする。

本醸造酒:精米歩合70%以下の米を使用し、味の調整のために規定量の醸造アルコールを添加したもの。

飲用温度の許容幅が非常に広く、5℃前後の「雪冷え」から60℃程度の「飛びきり燗」まで、温度変化による味わいの違いを楽しめるのが最大の特徴である。

品種・由来

  • 品種名:清酒(日本酒)
  • 分類:醸造酒
  • 学名:Oryza sativa(原料米)、Saccharomyces cerevisiae(清酒酵母)

由来

古くからあった濁った「どぶろく(濁酒)」に対し、布などで漉す工程を経て、色が澄み透明度が高いことから「清(きよ)い酒」、すなわち「清酒」と呼ばれるようになったとされる。

伝来

稲作の伝来と共に大陸から醸造技術が伝わったとされる。700年代初頭の『播磨国風土記』には「カビ(麹)」を用いた酒造りの記述があり、奈良時代には既に公的な酒造組織が存在していた。

歴史背景

平安時代の『延喜式』には、現代の製法の原型となる複雑な醸造工程が記録されている。室町時代には「火入れ(低温殺菌)」や「段仕込み」の技術が登場し、江戸時代には精米技術の向上とともに、冬場に集中して仕込む「寒造り」や、酒質を安定させる「柱焼酎」の技法が確立された。

備考

日本の酒税法において、清酒は「アルコール分が22度未満」であり、以下のいずれかの条件を満たすものと定義されている:

米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの。

米、こめこうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの。

清酒に清酒かすを加えて、こしたもの。

2015年には国税庁により、地理的表示(GI)「日本酒」として、国産米を使用し国内で製造された清酒のみを限定する基準が定められた。

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