選び方・調理法
選び方
傷がなく、表面にツヤと弾力、張りがあるものがよい。新鮮なものは鮮明な赤褐色やチョコレート色をしている。ドリップ(血液や肉汁)が多く出ているものや、表面が乾燥して黒ずんでいるものは鮮度が落ちているため避ける。
下処理
内部に血液が多く含まれるため、適度な大きさに切り、調理前に冷水や牛乳にさらして血抜きをすると特有の臭みが和らぐ。水気をしっかり拭き取ってから、炒め物、揚げ物、焼き物などに用いる。
【重要】腸管出血性大腸菌(O157等)やカンピロバクターなどの重篤な食中毒を引き起こすリスクがあるため、2012年より食品衛生法において生食用としての販売・提供は法的に厳しく禁止されている。必ず中心部まで十分に加熱(75℃で1分間以上、またはそれと同等以上)して調理すること。
保存方法
内臓肉は水分が多く非常に傷みやすいため、購入後は空気に触れないよう密閉し、チルド室などの低温で冷蔵保存して、その日のうちか翌日までに使い切るのが望ましい。生肉を扱った包丁やまな板などの調理器具は、交差汚染を防ぐため使用後直ちに洗浄・熱湯消毒を行うこと。加熱調理したものは冷凍保存も可能である。
時期・特徴
国内分布
国内各地(和牛、交雑種、ホルスタイン種など)で生産されているほか、アメリカやオーストラリアなどから輸入されたものも広く流通している。
時期
通年
栄養
「栄養の宝庫」とも呼ばれるほど栄養価が高い。タンパク質が多く脂質は少ない。特にビタミンA(レチノール)の含有量が非常に多く、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、葉酸など)やビタミンCも豊富である。また、鉄分や亜鉛などのミネラルも多く含まれる。
特徴
牛の肝臓。牛の内臓の中で最も大きく、成牛では5~6kg程度になる。独特の血の匂いや風味(クセ)があるが、食感は柔らかく濃厚な味わいを持つ。加熱しすぎると水分が抜け、硬くパサパサとした食感になるため火通しの加減が重要とされる。仔牛のレバーは成牛に比べて柔らかく、クセや臭みが少ない。レバニラ炒めなどの炒め物、カツ、焼肉などに利用される。
品種・由来
- 品種名:黒毛和種、交雑種(F1)、ホルスタイン種など
- 分類:鯨偶蹄目ウシ科ウシ属
- 学名:Bos taurus
由来
英語で肝臓を意味する「liver」に由来する。
伝来
牛自体は弥生時代頃に朝鮮半島などを経由して日本に伝来したとされるが、内臓肉(ホルモン)が一般的に広く食されるようになったのは近代以降とされる。
歴史背景
世界的には古くから食用とされ、紀元前3000~前2000年の古代エジプトの壁画にも牛肉を食す様子が描かれている。日本では仏教伝来以降、長く獣肉食が表向き禁じられてきたが、戦国時代から江戸時代にかけては健康回復や養生を目的とした「薬喰い」として一部で食されていた。明治時代の肉食解禁以降、徐々に牛肉の消費が広がったが、レバーを含む内臓肉が一般に広く普及したのは、第二次世界大戦後の食糧難や高度経済成長期の外食産業(焼肉など)の発展によるところが大きいとされる。
備考
レバーペーストやレバーソーセージなどの加工品にも利用される。かつては日本では「レバ刺し」として生食される文化があったが、前述の通り重篤な食中毒事件を契機に、現在では牛レバーの生食は法律で固く禁じられている。

