豚マメ(豚腎臓)

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選び方・調理法

選び方

表面が滑らかでツヤがあり、鮮やかな暗赤色(あずき色)をしているものを選ぶ。新鮮なものはふっくらとした張りがある。腎臓は尿を生成する器官であるため、鮮度が落ちると特有のアンモニア臭が強くなる。ドリップ(肉汁)が出ておらず、異臭(尿臭)が極力少ないものが良質とされる。

下処理

アンモニア臭を抜くための丁寧な下処理が必須とされる。

1. 表面の薄い皮(被膜)を手で剥ぎ取る。

2. 縦半分に切り開き、臭みの原因となる内部の白い部分(腎盂や尿管)と血合いを包丁で完全に削ぎ落とす。少しでも残ると臭みが抜けないため注意する。

3. 臭みを抜けやすくし、火通りを良くするために、表面に細かく格子状の切れ目(松笠切り・鹿の子切り)を入れるか、一口大に切り分ける。

4. ボウルに入れて流水で何度も揉み洗いし、水が濁らなくなるまで血抜きをする(牛乳や塩水、ネギや生姜を加えた水に浸け込む手法もある)。

5. ネギの青い部分や生姜などの香味野菜を加えた熱湯で下茹でする。

※豚の内臓肉であるため生食は厳禁(E型肝炎ウイルスや寄生虫の感染リスクがある)。中心部まで十分に加熱することが必須である。

保存方法

内臓肉の中でも特に鮮度劣化が早く、時間が経つほど臭みが強くなるため、購入当日の調理・消費が望ましい。保存する場合は、下茹でまで済ませてから水気を切り、密閉容器に入れてチルド室などの低温で保存するか、小分けにして急速冷凍する。

時期・特徴

国内分布

全国。

時期

通年。

栄養

脂質が少なく高タンパクで、比較的低カロリーである。ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12などのビタミンB群、鉄分などを豊富に含むとされる。

特徴

豚の腎臓部分。脂肪が少なく、コリコリ・プリプリとした独特の弾力と歯ざわりを持つ。特有のクセ(匂い)があるため、香辛料や香味野菜を効かせた濃い味付けの料理に向く。中国料理では炒め物(腰花など)に頻繁に用いられるほか、フランス料理(ロニョン・ド・ポール)では煮込みやソテーなどにして食される。日本の焼きとんやモツ焼き店でも提供される。加熱しすぎると硬くパサつくため、中心部までの十分な加熱を保ちつつ、火を通しすぎないことが食感を活かすポイントとされる。

品種・由来

  • 品種名:豚マメ(豚腎臓)
  • 分類:豚内臓肉(副生物)
  • 学名:Sus scrofa domesticus(家畜豚として)

由来

コロンとした丸みを帯びた形状が、空豆(ソラマメ)に似ていることから「マメ」と呼ばれるようになったとされる。

伝来

中国やヨーロッパなどでは古くから食されてきた部位であるが、日本国内で広く一般に食されるようになったのは、戦後のモツ焼き・ホルモン焼き文化の発展に伴うところが大きい。

歴史背景

日本では精肉に比べて安価なモツ(内臓肉)の一つとして、大衆食文化の中で親しまれてきた。また、世界各地の豚肉食文化圏において、無駄なく命をいただくための伝統的な内臓料理として利用されてきた歴史がある。

備考

牛の腎臓も同様に「マメ」と呼ばれるが、豚のマメの表面が滑らかであるのに対し、牛のマメはブドウの房のような複数の丸い凹凸があるため容易に見分けがつく。

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