馬肉

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選び方・調理法

選び方

肉のきめが細かく、しっとりとしたツヤがあるものを選ぶ。空気に触れると鮮やかな赤色(桜色)に発色するため、極端に黒ずんでおらず、ドリップ(肉汁)が出ていないものが新鮮とされる。

下処理

生食(馬刺しやタルタルステーキ等)として扱う場合は、寄生虫(ザルコシスティス・フェアリー)や細菌による食中毒を防ぐため、必ず厚生労働省の衛生基準を満たした「生食用」の表示があるものを使用する。切る際は、肉の繊維(筋)に対して直角に包丁を入れると食感が軟らかくなる。冷凍ブロック肉をスライスする場合は、完全に解凍せず、芯が少し凍った半解凍の状態にすると切りやすい。

保存方法

鮮度の低下が早いため、冷蔵の場合はチルド室などの低温で保存し、開封・スライス後は速やかに消費する。冷凍品を解凍する場合は、ドリップの流出と鮮度低下を防ぐため、氷水解凍や冷蔵庫での自然解凍(低温解凍)が推奨される。

時期・特徴

国内分布

熊本県、福島県(会津地方)、青森県、長野県、山梨県などが主な産地および消費地として知られる。ただし、国内消費量の多くはカナダやアルゼンチンなどからの輸入品、または輸入した仔馬を国内で肥育したものである。

時期

通年。

栄養

牛肉や豚肉と比較して高タンパク・低脂質・低カロリーとされる。鉄分(ヘム鉄)が豊富で、ビタミンAやビタミンB群も含まれる。また、グリコーゲン(多糖類)を多く含むため、独特の甘みを持つ。

特徴

筋肉中のミオグロビン含有量が多いため、赤身の色が濃い。加熱すると硬くなりやすいため、生食されることが多いが、クセが少なくあっさりとした味わいを持つ。馬刺し、カルパッチョのほか、加熱調理としては桜鍋(すき焼き風の鍋料理)、焼肉、煮込み料理などに用いられる。

品種・由来

  • 品種名:ペルシュロン種、ブルトン種、ベルジャン種(重種・農用馬)など
  • 分類:哺乳綱 奇蹄目 ウマ科 ウマ属
  • 学名:Equus caballus

由来

別名の「さくら肉」は、肉の切り口が空気に触れて鮮やかな桜色になることや、桜の咲く季節に脂が乗って美味しいとされること、江戸時代の獣肉食の隠語に由来するなど、諸説ある。俗称の「蹴飛ばし」は馬の習性からきている。

伝来

馬そのものは、古墳時代頃に中国から朝鮮半島を経由して日本に伝来したとされる。『日本書紀』にも百済から献上された記録が残る。

歴史背景

世界的には約4000年前には家畜化されていたと推定される。農耕・労役や軍用として極めて重要な家畜であったため、現在でもアメリカやイギリスなど食用を避ける文化を持つ国・地域がある。日本では宗教的禁忌により長く獣肉食が表向き避けられていたが、明治時代の肉食解禁とともに普及し、大正期には「さくら肉」の名が定着したとされる。

備考

長野県の「おたぐり(馬の腸の煮込み)」、秋田県の「なんこ鍋」、大阪府や奈良県などの「さいぼし(馬肉の燻製・干し肉)」など、各地に馬肉を用いた郷土料理や保存食が存在する。また、牛肉と馬肉を混合した缶詰(ニューコンミート)などの加工品にも利用される。

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