選び方・調理法
選び方
用途に合わせて原材料と粒子の細かさを確認して選ぶ。
【風味重視】
原材料が「ナチュラルチーズ(生乳、食塩)」のみのもの。本場イタリア産の「パルミジャーノ・レッジャーノ」や「グラナ・パダーノ」を使用した製品は、芳醇な香りと力強いコクが楽しめる。
【利便性重視】
固結防止剤(セルロース等)が含まれているものは、湿気を吸ってもダマになりにくく、均一に振りかけやすい。
【形状】
非常に細かい粉末状(パウダー)と、少し粒感のある粗挽き状(フレーク)がある。前者は生地への練り込みやソースの乳化に、後者は料理の仕上げの食感アクセントに適する。
下処理
特別な下処理は不要。冷蔵庫から出した直後は温度差により容器内で結露が生じ、湿気て固まる原因となるため、必要な分量のみを速やかに取り出すか、使用直前に取り出す。中で固まってしまった場合は、常温にしばらく置いてから容器を振ってほぐす。プロの現場では、より香りを立たせるために、使用する直前にハードチーズのブロックをマイクロプレイン等の卸し器ですりおろすことも多い。
保存方法
湿気、酸化、カビを防ぐため、しっかりと蓋を閉めて冷蔵保存(10℃以下)する。開封後は賞味期限にかかわらず早めに使い切る。常温保存可能な市販品もあるが、日本の高温多湿な環境下では、風味の劣化やカビのリスクを避けるため冷蔵保存が推奨される。長期間使用しない場合は冷凍保存も可能だが、解凍時の結露には細心の注意が必要である。
時期・特徴
国内分布
原料となるナチュラルチーズはアメリカ、オセアニア、欧州(イタリア、ドイツ等)からの輸入が主流である。これらを国内の工場で粉砕・乾燥加工した製品が全国的に広く流通している。
時期
通年。
栄養
水分が抜かれているため、少量の摂取でも効率よくタンパク質、脂質、カルシウムを摂取できる。特にカルシウム含有量は乳製品の中でもトップクラスである。また、熟成過程で生成されるアミノ酸(グルタミン酸)が極めて豊富で、強力な天然の旨味成分を持つ。ただし、塩分も凝縮されているため、過剰な味付けには留意が必要である。
特徴
硬質のナチュラルチーズを乾燥させ、粉状に砕いたもの。日本では「パルメザンチーズ」と呼ばれるアメリカやオセアニア産のハードチーズを使用した製品が一般的である。これらはイタリアの「パルミジャーノ・レッジャーノ」を模して作られたもので、マイルドでクセの少ない風味が特徴。一方、イタリア産の真正パルミジャーノ・レッジャーノを粉にした製品は、濃厚な旨味と複雑な発酵香を持つ。
加熱することで香りが立ち、料理にコクととろみを与える。パスタ、グラタン、サラダのトッピングのみならず、パン粉に混ぜて焼き上げる香草焼きなど、加熱調理の調味料としても重宝される。
品種・由来
- 品種名:パルメザンチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノ、グラナ・パダーノなど
- 分類:ナチュラルチーズ(ハードタイプ)の加工品、またはプロセスチーズ
- 学名:-
由来
日本での通称「パルメザン」は、イタリアの地名パルマ地方を意味するフランス語、あるいは英語の形容詞「Parmesan」に由来する。
伝来
日本へは戦後、スパゲッティ・ナポリタンやミートソースといった洋食文化の普及とともに、アメリカ経由で筒入りの粉チーズが持ち込まれ、家庭の食卓に定着した。
歴史背景
硬くなったハードチーズをおろして料理に使う習慣は古く、中世イタリアの修道院でのチーズ製造まで遡る。イタリアでは食卓で食べる直前に塊のチーズをおろすのが伝統的だが、20世紀にアメリカで保存性の高い乾燥粉末チーズが工業化され、世界中に普及した。EU圏内では「パルメザン(Parmesan)」という名称はDOP(原産地名称保護)であるパルミジャーノ・レッジャーノの呼称として厳格に管理されているが、日本では類似のハードチーズを粉末化したものの総称として広く定着している。
備考
一般的な筒入り製品の原材料名には「ナチュラルチーズ(生乳、食塩)」に加え、パラパラとした質感を保つための「セルロース(固結防止剤)」が記載されることが多い。100%ナチュラルチーズの製品は、より風味が強いが固まりやすいため、保管管理が重要となる。

