エメンタール

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選び方・調理法

選び方

カットされた断面に見られる「チーズアイ(眼)」と呼ばれる穴が、1cm〜3cm程度(サクランボからクルミ大)で均一に開き、穴の内側に艶があるものが良品とされる。生地は淡い黄色で、表面が乾きすぎておらず、ひび割れやカビのないものを選ぶ。熟成期間によって風味が異なるが、一般的により長期熟成されたものほどナッツのような芳醇な香りが強まる。

下処理

外皮(リンド)が硬い場合は取り除く。加熱すると非常によく溶け、糸を引くような豊かな伸びがあるため、スライス、キューブ、またはグレーターで削って使用する。そのまま食べる場合は、室温に戻すと特有のナッツのような甘みが引き立つ。

保存方法

乾燥と周囲の匂い移りを防ぐため、切り口をラップで隙間なく包み、さらに密閉容器や保存袋に入れて冷蔵庫(野菜室など、冷気が直接当たらない場所)で保存する。ハードタイプの中では比較的保存性が高いが、乾燥するとひび割れやすいため注意が必要。

時期・特徴

国内分布

主な原産国はスイス。日本国内でも北海道を中心に少数の牧場で製造されているが、市場流通の大部分はスイスからの輸入品、およびフランスやドイツなど近隣諸国で製造されたものである。

時期

通年。

栄養

水分が少なく栄養分が凝縮されており、良質なタンパク質、脂質、カルシウムが豊富。特にカルシウム含有量は、食品全体の中でもトップクラス(100g中約1200mg)であり、効率的な摂取が可能。脂質代謝を助けるビタミンB2や、皮膚を保護するビタミンAも含まれる。

特徴

「チーズの王様」とも称される、1個が80〜120kgにもなる世界最大級の円盤型ハードチーズ。スイスを代表するチーズであり、アニメ等に登場する「穴あきチーズ」のモデルとして世界的に知られる。最大の特徴である「チーズアイ」は、製造過程で添加されるプロピオン酸菌が発酵して炭酸ガスを発生させ、組織内に閉じ込められることで形成される。味わいは非常にマイルドで、苦味が少なく、木の実のような香ばしい甘み(ナッツフレーバー)を持つ。

品種・由来

  • 品種名:エメンタール
  • 分類:ナチュラルチーズ(ハードタイプ)
  • 学名:-

由来

スイスのベルン州北東部に位置する、発祥の地「エメンタール(エメン峡谷)地方」の名に由来する。「Tal(タール)」はドイツ語で「谷」を意味する。

伝来

日本へは戦後の洋食文化の普及とともに、チーズフォンデュなどのメニューと共に紹介された。1970年代以降、輸入量の増加に伴い一般家庭にも浸透した。

歴史背景

その起源は13世紀頃まで遡り、当時は山岳地帯の農家で冬を越すための保存食として作られていた。19世紀には低地での製造も始まり、1880年代に鉄道網が発達したことで世界中へ輸出されるようになった。2000年代、スイス産のエメンタールはAOP(原産地名称保護)に登録され、指定地域内で無殺菌乳を用い、添加物を使用しない伝統的製法で作られたもののみが「エメンターラー AOP(Emmentaler AOP)」を名乗ることができる。

備考

スイスの伝統料理「チーズフォンデュ」には欠かせない主材料であり、適度な酸味と塩気を持つ「グリュイエール」と混ぜて使用されるのが一般的である。

※注意点:伝統製法のAOP製品などは無殺菌乳を使用しているため、リステリア菌食中毒のリスクを考慮し、免疫機能が低下している方や妊婦の喫食には加熱調理が推奨される。

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