選び方・調理法
選び方
表面に独特の光沢と適度な粘りがあり、粒が均一でざらつきのないものを選ぶ。一般的に、色が淡いものは素材の風味を活かす料理(魚介類や野菜)に、色が濃いものは味の強い食材(肉類や根菜)や煮込み料理に向く。また、酒精などの添加物がない「生味噌」は発酵の風味が豊かである。
下処理
特別な処理は不要だが、味噌汁に使用する場合は、香りが飛ばないよう火を止める直前に溶き入れるのが鉄則である。また、魚や肉の「味噌漬け」に使用する際は、焦げやすいため加熱前に軽く拭き取るか、味噌にみりんや酒を加えて伸ばすと扱いやすい。
保存方法
発酵や酸化による変色・風味劣化を抑えるため、密閉して冷蔵庫または冷凍庫で保存する(家庭用冷凍庫では凍結しない)。表面の乾燥を防ぐため、ラップを密着させてから蓋をすると長持ちする。
時期・特徴
国内分布
米味噌:
甘・白:京都(西京味噌)、讃岐、府中
甘口・淡色:静岡
甘・甘口赤:江戸甘味噌(東京)、瀬戸内、徳島(御膳味噌)
辛口・淡色:信州(長野、生産量最大)
辛口・赤:仙台、佐渡、越後、津軽、北海道、秋田、加賀
麦味噌:
淡色:九州、四国、中国(山口県など)
赤:九州、北関東の一部(栃木・埼玉)
豆味噌:
辛口・赤:愛知、三重、岐阜(八丁味噌など)
時期
通年。
栄養
塩分濃度は種類により異なり、甘味噌で約5%〜7%、辛口味噌で約11%〜13%程度。大豆由来の良質なタンパク質が発酵過程で分解されたアミノ酸(グルタミン酸など)に加え、ビタミンB群、ビタミンE、レシチン、サポニン、イソフラボンを豊富に含む。
特徴
大豆、塩、麹(米・麦・豆)を原料とする日本を代表する発酵調味料。原料の麹により「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」に大別され、さらに色や味によって分類される。加熱することで香ばしさが引き立ち、食材の生臭みを消す効果(消臭作用)や、組織を柔らかくする効果がある。
品種・由来
- 品種名:味噌(醸造調味料)
- 分類:調味料・香辛料類
- 学名:―
由来
「未だ(完全に)醤(ひしお)にならないもの」という意味の「未醤(みしょう)」が転じて「みしょ」となり、「みそ」になったとされる。「噌」の字は当て字であり、日本で独自に進化した漢字とされる。
伝来
古代中国の「醤(ひしお)」や「鼓(くき)」が朝鮮半島を経由して奈良時代以前に伝わったとされる。当初は貴族の贅沢品や薬として扱われていた。
歴史背景
平安時代には官位のある者への給与や贈答品として扱われ、鎌倉時代に禅僧が中国から持ち帰ったすり鉢によって「すり味噌」が誕生し、味噌汁が普及した。戦国時代には重要な陣中食(保存食)として各地で独自の製法が発展し、江戸時代には江戸の人口増加に伴い庶民の食生活に欠かせないものとなった。
備考
主な原材料は大豆、食塩、米または麦、麹。製造工程において、麹の割合(麹歩合)が高いほど甘味の強い味噌になる。また、なめ味噌(金山寺味噌など)は、大豆以外に穀類や野菜を混ぜて作る、調味料ではなく副食としての性質が強い。

