アンチョビ

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選び方・調理法

選び方

缶詰や瓶詰のものは、身が崩れておらず、切り口が鋭いもの、オイルが濁っていないものを選ぶ。身の色は赤みがかった褐色で、ツヤがあるものが良質。ペースト状のものは、塩角が立ちすぎておらず、魚の香りが芳醇なものを選ぶ。

下処理

基本的に下処理は不要。塩分や特有の風味が強すぎる場合は、キッチンペーパーなどでオイルを軽く拭き取るか、牛乳や水、白ワインなどに短時間浸して塩抜きをする。加熱調理に用いる際は、弱火でじっくり火を通すとオイルに旨味が溶け込み、特有の臭みが和らぐ。

保存方法

未開封時は常温保存が可能。開封後は酸化と乾燥を防ぐため、常に身が完全にオイルに浸った状態を保ち、密閉して冷蔵庫で保存する。オイルが足りない場合はオリーブオイルを継ぎ足す。瓶詰はそのまま、缶詰は別の清潔な容器に移し替えて保存し、早めに使い切る。

時期・特徴

国内分布

原料となるカタクチイワシは日本近海を含む世界各地に分布する。加工品としてのアンチョビは、イタリア、スペイン、モロッコ、ペルーなどが主な生産国であり、日本では輸入品のほか、国内産のカタクチイワシを用いた国産アンチョビも製造・流通している。

時期

加工品のため通年入手可能。

栄養

タンパク質、脂質のほか、ビタミンD、ビタミンB12、カルシウムが豊富。脂質には多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれる。熟成過程でアミノ酸(旨味成分)が増加しているのが特徴だが、塩蔵品のため塩分が極めて高く、使用量には注意を要する。

特徴

カタクチイワシを三枚におろし(または頭と内臓を除き)、塩漬けにして数ヶ月から1年ほど熟成・発酵させたもの。この熟成により魚のタンパク質が分解され、特有の芳香と強い旨味が生じる。フィレ状のオイル漬けのほか、塩漬けのままの「塩蔵アンチョビ」、ケッパーを巻いたもの、使いやすいペースト状などがある。

品種・由来

  • 品種名:カタクチイワシ(原料魚)
  • 分類:ニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属
  • 学名:Engraulis encrasicolus(ヨーロッパカタクチイワシ)、Engraulis japonicus(カタクチイワシ)

由来

英語の「anchovy」は、ラテン語の「apua(小さな魚)」、あるいはバスク語の「anchuva(乾燥した)」に由来するとされる。

伝来

地中海地域で古代から作られていた保存食であり、日本には明治時代以降、西洋料理の導入とともに紹介された。戦後のイタリア料理ブーム(イタ飯ブーム)を経て、一般家庭にも広く普及した。

歴史背景

古代ローマ時代の魚醤「ガルム(Garum)」の製造過程から派生したとされる。冷蔵技術のない時代、大量に獲れるイワシを長期保存し、かつ調味料として活用するための知恵として地中海全域で発展した。

備考

オイルサーディン(イワシの油煮)と混同されることが多いが、アンチョビは「非加熱・発酵」工程を経る点で根本的に異なる。加熱しすぎると身が溶ける性質があるため、ソースのベースとして溶かし込む手法と、仕上げにトッピングして食感を生かす手法で使い分けられる。

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