選び方・調理法
選び方
淡い黄色からクリーム色で、一粒がふっくらとしており、表面に自然な油の艶があるものを選ぶ。古いものは酸化して黄色が濃くなり、特有の油臭が出るため避ける。
下処理
松かさ(松ぼっくり)から取り出された種子の硬い殻を剥き、中の胚乳(仁)を使用する。そのままでも食用可能だが、弱火で軽く煎ることで香ばしさが格段に引き立つ。和食では、すり鉢でペースト状に擂り潰して「松風和え」などに用いる。
保存方法
脂質が非常に多く、光や酸素によって急速に酸化が進むため、必ず密閉容器に入れて冷蔵庫または冷凍庫で保存する。
時期・特徴
国内分布
食用となるチョウセンゴヨウは、国内では本州中部以北から北海道の亜高山帯に自生するが、採取の労力が大きいため国内産は極めて希少。市場に流通しているものの多くは中国、韓国からの輸入品である。
時期
収穫期は9月〜10月頃。乾燥・加工品として年間を通じて流通している。
栄養
脂質が約70%を占め、その大部分が不飽和脂肪酸。特にマツの実特有の脂肪酸である「ピノレン酸」を含み、食欲抑制や抗炎症作用があるといわれる。他に、タンパク質、ビタミンE、ビタミンB1、B2、亜鉛、マグネシウム、鉄などのミネラルを豊富に含む。
特徴
マツ科マツ属の植物の種子。世界中に約100種以上あるマツ属の中で、食用に適した大きな種子をつけるのはチョウセンゴヨウやイタリアカサマツなど約20種に限られる。特有の松脂(まつやに)のような清涼感のある香りと、濃厚でクリーミーな味わいが特徴。
品種・由来
- 品種名:チョウセンゴヨウ(朝鮮五葉)、イタリアカサマツ、ピニョンマツ
- 分類:マツ科マツ属
- 学名:Pinus koraiensis Siebold & Zucc.(チョウセンゴヨウ)
由来
「マツ」の語源は、神が降臨するのを「待つ」という説や、葉の形状が「針(はり)」や「股(また)」に由来する説など諸説ある。漢字の「松」は、公(おおやけ)の木、すなわち尊い木であることを意味する。
伝来
チョウセンゴヨウは日本にも古来自生しており、縄文時代の遺跡からも種子が発見されている。平安時代の『延喜式』には、朝鮮半島から貢物として届いた記録があり、古くから高級な滋養強壮食品として扱われていた。
歴史背景
中国では古くから「仙人の食べ物」として珍重され、長寿の薬(生薬名:海松子)とされてきた。欧州ではイタリアカサマツの実が、古代ローマ時代からソースや料理の材料として広く利用されている。
備考
ジェノベーゼソース(バジルペースト)には欠かせない材料。韓国料理では粥や薬飯(ヤッパブ)、トッピングとして多用される。

