選び方・調理法
選び方
サヤの色が鮮やかな緑色で、表面に産毛が残り、ハリがあるものを選ぶ。サヤの上から触れて豆の大きさが揃っているものが良質。むき実の場合は、皮にシワがなく、ツヤがあるものを選ぶ。豆の端にある「お歯黒(珠柄の痕跡)」が黒くなっているものは成熟が進んでおり、ホクホクとした食感はあるが、鮮度と甘みを重視する場合はお歯黒がまだ緑色のもの(若緑色)が適している。
下処理
鮮度と風味の劣化が非常に早いため、調理の直前にサヤから取り出す。薄皮の背(お歯黒の反対側)に浅く切り込みを入れてから茹でると、火通りが均一になり、皮も剥きやすくなる。塩茹での際は、沸騰した湯で2〜3分程度、短時間で仕上げるのが食感を活かすコツである。
保存方法
「鮮度は3日」と言われるほど劣化が早いため、入手した当日に消費するのが望ましい。保存する場合は、乾燥を防ぐためサヤのままポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管する。長期保存する場合は、硬めに塩茹でしてから水気を切り、冷凍保存する。
時期・特徴
国内分布
鹿児島県、千葉県、愛媛県、宮城県、茨城県など。冬から春にかけては鹿児島県を中心とした暖地から、初夏には千葉県などの近郊農業地帯から出荷される。
時期
12月〜6月頃。最盛期は4月〜6月。
栄養
植物性タンパク質、カリウム、鉄、ビタミンB1、B2、C、葉酸を豊富に含む。特に亜鉛や銅などの微量ミネラルも含まれており、栄養価の高い緑黄色野菜(未熟豆)として重宝される。
特徴
初夏の訪れを告げる代表的な豆野菜。特有の芳香と、茹でたてのホクホクとした食感、ほのかな甘みが持ち味である。サヤの内側にある白い綿状の組織は、豆に養分を送るとともに、温度や湿度の変化から豆を守る役割を果たしている。
品種・由来
- 品種名:一寸ソラマメ(打越一寸、陵西一寸、仁徳一寸など)、讃岐長莢、房州早生
- 分類:マメ科ソラマメ属
- 学名:Vicia faba L.
由来
サヤが空に向かって直立してつく姿から「空豆(ソラマメ)」、または形が蚕の繭に似ていることから「蚕豆(かいこまめ・そらまめ)」と書く。
伝来
原産地は西南アジアから北アフリカ付近。日本へは天平8年(736年)に、中国大陸を経由してインドの僧侶・菩提僊那(ぼだいせんな)が伝えたとされる。
歴史背景
世界最古の農作物の一つであり、古代エジプトやギリシャでも食用とされていた。日本では長らく乾燥豆としての利用が中心であったが、明治時代に欧米から大粒の「一寸系」品種が導入されて以降、未熟豆を野菜として生食する文化が急速に広まり、現在の食形態が確立された。
備考
ソラマメには、特定の遺伝的素因を持つ人が摂取すると急性貧血(ソラマメ中毒)を引き起こす可能性があるため、特に地中海沿岸諸国などでは注意喚起されている。

