マツタケ(松茸)

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選び方・調理法

選び方

カサが開いておらず、軸が太く弾力があり、固く締まっているものを選ぶ。軸が柔らかいものは、中に虫が入っている(虫食い)可能性があるため避ける。カサが完全に開いたものは香りが強いが、鮮度劣化が非常に早く、1〜2日で風味が著しく落ちるため注意が必要。表面にぬめりがなく、適度な湿り気があるものが良品。

下処理

香りを逃さないよう、水洗いは極力避ける。汚れは湿らせた布巾やペーパータオルで優しく拭き取る。石づきは鉛筆を削るように、砂の付着した外皮の部分だけを薄く削り取る。調理の際は、香りを立たせるために包丁で切るよりも、手で裂くのが伝統的な手法とされる。

保存方法

乾燥と湿気の両方に弱いため、1本ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。保存目安は2〜3日程度。長期保存の場合は、汚れを拭き取り石づきを除いてから、丸ごと、あるいはスライスして冷凍保存袋に入れ冷凍する。調理の際は解凍せず、凍ったまま加熱することで香りの飛散を抑えられる。

時期・特徴

国内分布

主な産地は長野県、岩手県、岡山県、広島県など。輸入品は中国、韓国、カナダ、モロッコなどから広く流通している。

時期

国内産の旬は9月〜10月頃。8月下旬の「早松(サマツ)」から始まり、11月上旬まで出回る。輸入品は産地の気候により時期が前後し、北米産などは日本の旬より早く入荷することが多い。

栄養

食物繊維が豊富で、ビタミンD、ビタミンB6、葉酸、カリウムを含む。特筆すべきは香気成分で、1-オクテン-3-オール(マツタケオール)や、特有の甘い芳香を持つ「桂皮酸メチル」が含まれている。

特徴

「香り松茸、味シメジ」と称される通り、世界でも類を見ない独特の芳醇な香りが最大の特徴。生きたアカマツなどの樹木と共生する菌根菌であり、落ち葉が堆積していない「痩せた土地」を好む。加熱することで香りがより強く放たれるため、吸い物や焼き物、炊き込みご飯など、香りを閉じ込める料理に適している。

品種・由来

品種情報

  • 品種名:マツタケ(松茸)
  • 分類:キシメジ科キシメジ属
  • 学名:Tricholoma matsutake

由来

主にアカマツの林に発生することから「松の茸(マツタケ)」と名付けられた。まれにツガやコメツガなどの針葉樹林にも発生する。

伝来

日本列島に古くから自生しており、縄文時代の遺跡からもマツタケ状の土製品が発見されている。

歴史背景

『日本書紀』や『万葉集』に記述が見られるなど、奈良時代には既に珍重されていた。平安時代には「松茸狩り」が貴族の風流な行事となり、江戸時代には庶民の間でも秋の味覚として広く親しまれるようになった。明治時代から昭和初期にかけては生産量も多かったが、近年の松食い虫被害や里山の荒廃により国内産の収穫量は激減し、非常に高価な食材となっている。

備考

マツタケは人工栽培が極めて困難なキノコの一つであり、現在流通しているものはすべて天然の採取品である。海外産の中には、見た目が似ていても別種の「バカマツタケ(Tuber matsutake)」や、香りの質が異なる北米産の種(Tricholoma magnivelare)がある。

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