選び方・調理法
選び方
カサが重なり合い、全体に厚みがあって固く締まっているものを選ぶ。カサの縁がシャキッとしていて、触るとパキッと折れそうな弾力があるものが新鮮。色が濃く、表面に光沢があるものが良質である。カサの表面が湿ってベタついているものや、触ると柔らかいものは鮮度が落ちているため避ける。
下処理
石づき(付け根の固い部分)を切り落とし、手で食べやすい大きさに裂いて使用する。水洗いすると香りが逃げ、水っぽくなるため、汚れが気になる場合にサッと流す程度にする。マイタケは加熱すると黒い色素(ポリフェノールの一種)が溶け出し、汁物や煮物の色を黒く濁らせる性質がある。これを防ぐには、あらかじめサッと湯通ししてから調理に用いるとよい。
保存方法
湿気に弱いため、キッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。保存目安は3〜4日程度。使い切れない場合は、生のまま使いやすい大きさに裂いて冷凍保存袋に入れ、冷凍する(約1ヶ月保存可能)。冷凍することで細胞が壊れ、旨味成分が出やすくなる。
時期・特徴
国内分布
主な産地(栽培品)は新潟県、静岡県、福岡県など。天然物は秋に東北地方や北海道などのミズナラ林を中心に自生する。
時期
菌床栽培品は通年流通している。天然物の発生時期は9月中旬から10月頃の短期間に限られる。
栄養
ビタミンD、ビタミンB群(特にナイアシン)、食物繊維が豊富。また、免疫機能への関与が研究されている多糖類「D-フラクション」や、亜鉛、銅、カリウムなどのミネラルもバランスよく含まれている。
特徴
ミズナラやクリなどの広葉樹の根元に大きな塊状となって発生する。非常に優れた香りと、加熱しても失われないシャキシャキとした特有の食感が特徴。「タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)」を多く含んでいるため、生のまま茶碗蒸しに入れると卵が固まらず、逆に肉と一緒に漬け込むと肉質を柔らかくする効果がある。近年流通している「白マイタケ」は、通常のマイタケの変異種を選抜育成したもので、料理への色移りが少ないのが利点である。
品種・由来
品種情報
- 品種名:マイタケ(舞茸)、シロマイタケ
- 分類:マイタケ科マイタケ属
- 学名:Grifola frondosa
由来
カサが重なり合う姿が「蝶が舞っているように見える」ことから、あるいは「見つけた人が喜びのあまり舞い踊った」ことからその名が付いたとされる。
伝来
日本、中国、ヨーロッパ、北米に分布する。日本では古来より「幻のキノコ」として非常に珍重されてきた。
歴史背景
江戸時代には、その希少性と美味しさから、マツタケと並ぶ、あるいはそれ以上の価値があるとされ、山で見つけた者が藩主に献上すると、同じ重さの銀と交換されたという記録も残っている。かつては野生品の採取に頼るしかなかったが、1970年代に日本で菌床栽培技術が確立され、現代では食卓に欠かせない一般的な食材となった。
備考
天然のマイタケは数キロから、時には十数キロに達する巨大な株になることもある。自生地を他人(たとえ親兄弟でも)には教えないという慣習があるほど、かつての採取は秘匿性の高いものであった。

