アマノリ(甘海苔)

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選び方・調理法

選び方

生海苔は色が黒くツヤがあるものを選び、赤茶色に退色しているものは避ける。板海苔(干し海苔・焼き海苔)は、光沢のある青みがかった黒色で、厚みが均一であり、表面に焼きムラや穴がないものが良品とされる。

下処理

生海苔は異物混入の可能性があるため、ザルに入れて冷水ですばやく洗い、水気を切る。板海苔(干し海苔)は、食べる直前に2枚重ねにして、火から離して軽くあぶると香りが立ち、食感も良くなる。

保存方法

湿気、直射日光、高温を避けて密封保存する。酸素に触れると酸化が進み磯の香りが損なわれるため、乾燥剤と共にチャック付き袋等に入れ、冷蔵庫または冷凍庫で保管するのが望ましい。

時期・特徴

国内分布

有明海(佐賀・福岡・熊本)、瀬戸内海(兵庫・岡山など)、伊勢湾(三重・愛知)、東京湾(千葉)、仙台湾(宮城)など、全国各地の波静かな内湾で養殖されている。

時期

11月〜3月頃。特に初冬に収穫される「初摘み(一番摘み)」は、柔らかく香りが強いため最高級品とされる。

栄養

タンパク質が全体の約4割を占め、ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB群(B1、B2、B12)、ビタミンC、葉酸、食物繊維、タウリン、鉄、カルシウムを豊富に含む。「海の野菜」と呼ばれるほど栄養密度が高い。

特徴

紅藻類ウシケノリ科アマノリ属の総称。生の状態では赤紫色だが、加熱すると色素のフィコエリスリンが変性し、クロロフィルの緑色が際立つ性質を持つ。市販の板海苔の多くは養殖のスサビノリであるが、繊細な甘みと潮の香りが特徴。板海苔に加工することで長期保存が可能となり、日本の食卓に欠かせない食材となっている。

品種・由来

  • 品種名:スサビノリ、アサクサノリ、マルバアマノリ、ウップルイノリなど
  • 分類:ウシケノリ科アマノリ属(現在はピロピア属 Pyropia 等に再分類される場合もある)
  • 学名:Pyropia yezoensis (スサビノリ)、Pyropia tenera (アサクサノリ)

由来

「ノリ」の語源は、ヌラ(ぬるぬるする)という言葉が転じた説や、水に濡らすと物に貼り付く性質から「糊(のり)」と同源とする説がある。古くは「紫菜(むらさきのり)」とも記された。

伝来

日本固有の食文化として古くから定着しており、701年の『大宝律令』では諸国からの貢納品(租税)として29種類の海藻が指定され、その中にアマノリも含まれていた。

歴史背景

平安時代の『延喜式』にも登場するが、当時は天然物の採取に限られた貴重品であった。江戸時代中期、品川の地で和紙の製法をヒントに「浅草海苔」としての板海苔加工が始まり、江戸の庶民に普及した。戦後、イギリスの藻類学者キャスリーン・ドリュー博士によりアマノリの生活史(糸状体)が解明されたことで、人工採苗による養殖技術が飛躍的に発展した。

備考

一般的に「岩海苔」として流通するものは、野生のアマノリ類(ウップルイノリ等)を指すが、市販の加工品では板海苔の裁断品を指す場合もある。また、海苔の裏表については、ツヤのある滑らかな面を表、ザラつきのある面を裏として扱うのが一般的である。

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