選び方・調理法
選び方
餅(飯)の表面が乾燥してひび割れておらず、ふっくらとした弾力が感じられるものを選ぶ。真空パック製品の場合は、タレが分離しすぎていないか、袋の中に余分な水分が出ていないかを確認する。
下処理
炊きたてのうるち米を、粒が半分残る程度(半搗き、または「半殺し」と呼ぶ)にすりこぎ等で潰し、串や杉板に成形する。成形時は手に水をつけると作業しやすい。タレを塗る前に一度素焼きをすることで、形が崩れにくくなり、タレの乗りもよくなる。
保存方法
澱粉の老化を防ぐため、冷蔵保存は避けるのが望ましい。常温で数時間以内に食すのが基本だが、保存する場合は1個ずつラップで密閉して冷凍(-18℃以下)する。再加熱の際は、自然解凍後にオーブントースターやグリルで表面を焼くと、タレの香ばしさが戻る。タレを別で保存できる場合は、餅のみを冷凍し、焼く直前にタレを塗るのが最も風味を損なわない。
時期・特徴
国内分布
岐阜県、長野県、愛知県、静岡県などの山間地域(中部地方)。
時期
通年(かつては米の収穫時期である秋の祭事等で多く作られた)。
栄養
主成分はうるち米由来の炭水化物。タレに用いるゴマ、クルミ、エゴマなどの種実類から、良質な脂質、タンパク質、ビタミンE、および銅、モリブデン、マグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラルを豊富に摂取できる。
特徴
中部地方の山間部に伝わる郷土料理。うるち米を半搗きにして成形し、味噌や醤油をベースにクルミ、ゴマ、エゴマなどを加えた特製の甘辛いタレを塗って焼き上げる。形状は大きく分けて、平たい楕円形の「わらじ型(小判型)」と、小さく丸めて串に刺した「だんご型」の2種類がある。食事とおやつの間のような存在として親しまれている。
品種・由来
- 品種名:わらじ型(小判型)、だんご型、幣束型
- 分類:郷土料理・米飯加工品
- 学名:―
由来
形状が神事に用いる「御幣(ごへい)」に似ていることから「御幣餅」と名付けられたとする説が有力。また、五平(または五兵衛)という名の人物が飯を潰して味噌をつけて焼いて食べたのが始まりとする説が、中部各地の伝承として残っている。
伝来
江戸時代中期頃、木曽や伊那地方の山間部で暮らす人々(木こりや狩猟者)の間で考案されたとされる。
歴史背景
米が非常に貴重であった時代、収穫への感謝を込めた祭りや祝い事など、特別な日に食べる「ハレの食」であった。山間部では餅米が育ちにくかったため、うるち米を活用したこの調理法が発達したといわれる。2018年のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』で取り上げられたことで、全国的な知名度がさらに高まった。
備考
タレのレシピは地域や家庭ごとに異なり、山椒の芽や実を加えたり、落花生を用いたりすることもある。地域性を色濃く反映した「おふくろの味」としての側面が強い。

