選び方・調理法
選び方
JAS規格(日本農林規格)に基づき、粘度の低い順に「ウスター」「中濃」「濃厚」と分類される。料理の仕上がりに合わせ、さらりとした質感を出したい場合はウスターを選ぶ。沈殿物がないか、香辛料の香りが引き立っているかを確認する。醸造酢の酸味とスパイスの輪郭がはっきりしているものが良質。
下処理
そのまま卓上調味料として使用するほか、調理の隠し味としても用いる。加熱しても香辛料の風味が飛びにくいため、煮込み料理(カレーやシチュー)のコク出しや、ソース焼きそばのように高温で焼きつける調理にも適している。
保存方法
未開封時は直射日光を避け、常温の冷暗所で保存。開封後は酸化や香りの劣化を防ぐため、注ぎ口を清潔に保ち、必ず冷蔵庫で立てて保存する。醸造酢や食塩、香辛料が含まれているため保存性は高いが、開封後2〜3ヶ月を目安に使い切るのが望ましい。
時期・特徴
国内分布
日本全国で製造・流通。地域ごとに嗜好が異なり、東日本では「中濃」、西日本では「ウスター」や「濃厚(とんかつ)」が好まれる傾向にある。また、地場産の野菜や果物を使用した「地ソース」も各地に存在する。
時期
加工品のため通年入手可能。
栄養
主な成分は炭水化物(糖質)とナトリウム。脂質はほぼ含まれない。醸造酢によるクエン酸や、多種の香辛料(スパイス)が含まれる。塩分濃度は醤油(約15〜17%)に比べると低く、ウスターソースで8〜9%程度である。
特徴
野菜や果実(トマト、玉ねぎ、人参、リンゴなど)の煮汁やピューレをベースに、砂糖、食塩、醸造酢、そして数多の香辛料を加えて熟成させた液体調味料。ウスターソースは粘度が0.2Pa・s未満と定義され、さらりとした口当たりとスパイシーな辛味、シャープな酸味が特徴。素材の味を引き立てる「西洋の醤油」としての役割を担う。
品種・由来
- 品種名:ウスターソース
- 分類:ウスターソース類(JAS規格)
- 学名:—
由来
19世紀初頭、イギリスのウスターシャー州(Worcestershire)の主婦が、余った野菜や果物を調味料とともに壺に入れて保存したところ、偶然発酵・熟成して美味しくなったのが始まりとされる。その後、リー氏とペリン氏によって「リー&ペリン(Lea & Perrins)」として商品化された。
伝来
明治時代初期にイギリスから輸入され、当時は「西洋醤油」と呼ばれた。日本人の味覚に合わせ、本場イギリスのものよりも香辛料の刺激を抑え、野菜の甘みを強める独自の進化を遂げた。
歴史背景
日本では1900年代(明治30年代)頃から国内生産が本格化。当初は高級品であったが、洋食文化(カツレツやコロッケ)の浸透とともに大衆化。戦後は焼きそばやたこ焼きといった粉物文化と結びつき、地域ごとに独自のソース文化を形成した。
備考
主な香辛料には、丁字(クローブ)、胡椒、唐辛子、セージ、タイム、ローレルなどが使われる。日本ではウスターソース類から派生し、粘度を高めた「とんかつソース(濃厚ソース)」や、その中間をゆく「中濃ソース」といった独自のカテゴリーが確立されている。

