選び方・調理法
選び方
角型(蓋をして焼くタイプ)は、角にわずかな丸みがあり、側面に「ホワイトライン」と呼ばれる白い筋が均一に出ているものが、適正な発酵と焼き上がりであるとされる。山型(蓋をせず焼くタイプ)は、頂部の焼き色が均一でツヤがあり、側面の伸び(窯伸び)が綺麗なものを選ぶ。いずれも、持った際にずっしりと重みを感じるものは水分が適切に保たれている。
下処理
用途に合わせてスライスする。サンドイッチ用には薄切り(8〜12枚切)、トースト用には厚切り(4〜6枚切)が適している。耳を切り落として使用する場合、切り落とした部分は揚げて「パンの耳かりんとう」にするなど再利用が可能。
保存方法
乾燥を防ぐため、1枚ずつラップで包むか密閉袋に入れ、直射日光を避けた涼しい場所で常温保存する。冷蔵保存はデンプンの老化を早め、食感がパサつくため推奨されない。長期保存の場合は冷凍が適しており、凍ったままオーブントースターで加熱することで、内部の水分を保ちつつ表面をサクッと仕上げることができる。
時期・特徴
国内分布
日本全国(製パンメーカー、ベーカリー、高級食パン専門店など)。
時期
通年。
栄養
主成分は炭水化物(デンプン)で、重要なエネルギー源となる。タンパク質や脂質のほか、ビタミンB1、葉酸などのビタミン群も含まれる。製造工程で食塩を一定量使用するため、ナトリウム含有量は他の主食(米飯など)と比較して高めである。また、近年の「高級食パン」類は、生クリーム、バター、蜂蜜などを多く含むため、脂質や糖質が高い傾向にある。
特徴
小麦粉にイースト、水、食塩、糖類、油脂等を加えて発酵させ、型に入れて焼いたパン。蓋をして焼く「角型」はきめ細かくしっとりした食感、蓋をせず焼く「山型」は気泡が大きく軽い食感が特徴である。日本のパン食文化の中心的存在であり、1斤(340g以上)という日本独自の計量単位が公正競争規約により定められている。
品種・由来
品種
- 品種名:角型食パン(プルマン)、山型食パン(イギリスパン)、デニッシュ食パン、全粒粉食パン等
- 分類:食パン(主食用パン)
- 学名:なし(主原料:小麦 Triticum aestivum)
由来
諸説あるが、明治期に「主食用のパン」を略して「食パン」と呼ぶようになったとする説が有力。他に、絵画のデッサン等で線を消すために用いる「消しパン」と区別するために「食パン」と呼んだとする説や、西洋料理の正式な献立(本食)に出されるパンを指す「本食パン」が略されたとする説などがある。
伝来
幕末の横浜などの外国人居留地ではフランスパンが主であったが、明治期にイギリス人の流入が増えたことで、イギリス式の山型食パンが普及した。1888年(明治21年)に横浜の「ヨコハマベーカリー(現在のウチキパンの前身)」がイギリスパンを販売したことが、日本における本格的な普及の契機の一つとされる。
歴史背景
18世紀のイギリスで、ブリキの箱(tin)に入れて焼く「tin bread」が開発されたのが始まり。これがアメリカに渡り、鉄道のプルマン車の食堂車で場所を取らない四角い形で焼かれたことから、角型は「プルマン」とも呼ばれるようになった。日本では戦後の学校給食において、栄養価の安定した角型食パンが採用されたことで、家庭の主食として不動の地位を築いた。
備考
料理名:トースト、サンドイッチ、フレンチトースト、パンプディング、パングラタン。
※蜂蜜を含む製品については、乳児ボツリヌス症予防のため、1歳未満の乳児には与えないよう注意が必要。

