選び方・調理法
選び方
光による劣化を防ぐため、遮光瓶に入ったものを選ぶ。最高級格付けである「エキストラバージン・オリーブオイル」は、酸度が0.8%以下で風味に欠点がないものとされる。収穫時期や産地、品種(コラティーナ、ピクアル等)によって辛味や苦味の強さが異なるため、料理の相性に合わせて選択する。
下処理
生食から加熱調理まで幅広く利用可能。エキストラバージンは香りを活かすため、仕上げの回しかけやドレッシングに適している。精製オリーブオイルをブレンドした「ピュアオリーブオイル」は、香りが穏やかで発煙点が高いため、揚げ物や炒め物などの加熱料理に向く。
保存方法
酸化と光を避けるため、常温の冷暗所で保存する。10°Cを下回ると白濁・凝固することがあるが、これは主成分のオレイン酸の性質によるものであり、常温に戻せば品質に問題はない。ただし、繰り返しの温度変化は風味を損なうため、冷蔵庫保存は避けるのが一般的である。
時期・特徴
国内分布
香川県(小豆島)が国内最大の産地。次いで岡山県、広島県、熊本県など瀬戸内海沿岸や九州地方を中心に栽培が広がっている。
時期
通年流通する。北半球での収穫・搾油時期は10月〜翌1月頃で、この時期に瓶詰めされたものは「ノヴェッロ(新油)」として珍重される。
栄養
一価不飽和脂肪酸のオレイン酸を約70〜80%と豊富に含む。悪玉(LDL)コレステロールを抑制する効果が期待され、酸化しにくい性質を持つ。また、ビタミンEやポリフェノール、オレオカンタールなどの抗酸化物質を含み、抗炎症作用や動脈硬化予防に寄与するとされる。
特徴
モクセイ科の常緑高木「オリーブ」の果実を砕き、遠心分離や圧搾によって得られる。種子ではなく「果実」から搾るため、果汁のようなフレッシュな風味と栄養素がそのまま残るのが最大の特徴。国際オリーブ理事会(IOC)の規格により、酸度や風味の官能検査に基づいて厳格に格付けされている。
品種・由来
- 品種名:ミッション、マンザニロ、ルッカ(国内主要種)
- 分類:モクセイ科オリーブ属
- 学名:Olea europaea L.
由来
ラテン語の「oleum(油)」やギリシャ語の「elaia(オリーブの木)」に由来する。日本においては、明治時代に「阿利布(オリーブ)」と漢字表記された。
伝来
安土桃山時代に宣教師によって持ち込まれたのが初出とされるが定着せず。1908年(明治41年)、当時の農商務省が魚介類のオイル漬け加工用油の自給を目的として、三重、香川、鹿児島の3県に苗木を配布。小豆島のみが栽培に成功し、現在の国産オリーブ産業の礎となった。
歴史背景
紀元前数千年前から地中海東部(現在のシリア、パレスチナ付近)で栽培が始まったとされる。「液体の黄金」と称したホメロスをはじめ、聖書や神話にも頻繁に登場し、平和や知恵の象徴として人類の食文化と宗教に深く根ざしてきた。
備考
市販の「オリーブオイル(ピュア)」は、精製したオリーブオイルに少量のバージンオイルをブレンドしたもので、加熱調理における安定性が高い。一方、生食用のエキストラバージンは、収穫から搾油までの時間が短いほど高品質とされ、その鮮度が風味を左右する。

