選び方・調理法
選び方
粒の大きさが均一で、砕けが少なく、自然な穀物の色つやが良いものを選ぶ。脂質を多く含むため、酸化したような古い油の臭いや、湿気によるカビ臭がないことが重要である。また、用途(粥状にするのか、食感を残すのか)に合わせて、加工度合いの異なるタイプを選択する。
下処理
市販の多くは蒸気加熱処理(ロールドオーツ等)が施されているため、そのままでも食せるが、一般には水や牛乳、だし汁などで煮て柔らかくする。また、水分に一晩浸す「オーバーナイトオーツ」として供されることもある。パンや菓子の生地に練り込む際は、吸水率を考慮して他の粉類と配合する。
保存方法
吸湿性と酸化しやすいため、密閉容器に入れて高度な乾燥状態を保つ。直射日光を避け、冷暗所に保管する。夏場や長期保存の場合は、酸化を防ぐため冷蔵保存が望ましい。
時期・特徴
国内分布
国内では北海道が主な生産地である。世界的にはロシア、カナダ、アメリカ、ポーランド、フィンランドなどの冷涼な地域で広く栽培されている。
時期
加工品のため、年間を通じて安定して流通している。
栄養
炭水化物が主成分だが、精白米と比較してタンパク質や脂質を多く含む。特に食物繊維が豊富で、水溶性・不溶性の両方をバランスよく含有する。ビタミンB1、ビタミンE、マグネシウム、鉄分などのミネラルも豊富であり、低GI食品としても注目されている。
特徴
エンバク(燕麦)を脱穀し、調理しやすく加工したものである。加工形態により以下の種類に大別される。
スティールカットオーツ:脱穀した麦を2〜3個に割ったもの。加熱に時間がかかるが、プチプチとした食感が強い。
ロールドオーツ:蒸して圧扁ローラーで押しつぶしたもの。加熱調理に適し、適度な食感が残る。
クイックオーツ:ロールドオーツを細かく砕いたもの。火が通りやすく、短時間で粥状になる。
インスタントオーツ:調理済みのものを乾燥させたもの。味付けされている場合もあり、湯を注ぐだけで食べられる。
品種・由来
品種
- 品種名:エンバク(燕麦)
- 分類:イネ科カラスムギ属
- 学名:Avena sativa
由来
英語の「Oat(エンバク)」と「Meal(食事、粉挽き穀物)」を組み合わせた言葉に由来する。
伝来
日本へは明治時代初期、北海道開拓に伴い欧米から導入されたとされる。当初は主に軍馬の飼料として普及したが、後に食用としても広まった。
歴史背景
古代ローマなどでは家畜の餌とされていたが、スコットランドでは古くから貴重な主食としてポリッジ(粥)などで食されてきた。19世紀後半にアメリカでオートミール製造機が発明され、工場での大量生産が可能になったことで、朝食メニューとして世界的に普及した。
備考
別名はオートムギ、マカラスムギ。代表的な料理には、ポリッジ(ポレージ)、グラノーラ(蜂蜜やオイルを加え焼成したもの)、ミューズリー(非加熱のままドライフルーツ等と混ぜたもの)、フラップジャック(焼き菓子)などがある。小麦粉の代用品として、グルテンフリー(コンタミネーションには注意が必要)の観点からも需要が高い。

