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煮干し

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選び方・調理法

選び方

背側が盛り上がって「く」の字に曲がっているものは、鮮度の良い状態で加工された証拠である。色は青みがかった銀白色でツヤがあるものが良質。腹側が膨らんでいるもの、腹が割れているもの、全体に赤茶色く変色しているものは酸化が進んでおり、苦味や生臭さが強いため避ける。

下処理

出汁を取る際は、頭と黒い内臓(腹)を取り除くと、苦味や濁りのない澄んだ味に仕上がる。スッキリした出汁を好む場合は水からじっくり浸け置く「水出し」を、力強いコクを求める場合は乾煎りしてから煮出す方法が推奨される。

保存方法

非常に酸化しやすいため、密閉容器に入れ、空気に触れないよう冷暗所で保存する。家庭での長期保存には、ジッパー付きの袋などで密封し、冷凍保存(約1〜3ヶ月が目安)を行うと、風味と色味を長く維持できる。

時期・特徴

国内分布

長崎県(生産量日本一)、香川県(伊吹島周辺)、愛媛県など瀬戸内海沿岸、および千葉県、茨城県など。

時期

通年(カタクチイワシの盛漁期である夏から秋にかけて加工が最も盛んに行われる)。

栄養

タンパク質に加え、カルシウムを極めて豊富に含む。カルシウムの吸収を助けるビタミンDや、脳の活性化に寄与するDHA(ドコサヘキサエン酸)、血液をサラサラにするEPA(エイコサペンタエン酸)も豊富。丸ごと食べることで、鉄分やタウリンも効率よく摂取できる。

特徴

主にカタクチイワシを原料とし、塩水で煮た後に乾燥させたもの。日本の家庭料理における出汁の代表格である。西日本では「いりこ」とも呼ばれる。原料魚のサイズにより、1cm前後の「シンコ(チリメン)」、3〜4cmの「カエリ」、4〜7cmの「コバ」、8cm以上の「オオバ」と区分され、用途が異なる。

品種・由来

  • 品種名:カタクチイワシ(主な原料)、マイワシ、ウルメイワシ、トビウオ(あご)
  • 分類:ニシン目カタクチイワシ科
  • 学名:Engraulis japonicus(カタクチイワシ)

由来

工程そのものである「煮て、干す」ことから。西日本で呼ばれる「いりこ(炒り子)」は、かつて煮る前に煎る(炒る)工程があった名残という説がある。

伝来

日本近海で豊富に獲れるイワシを用いた伝統的な保存食。江戸時代に紀州(和歌山)から房総(千葉)へ地網漁法が伝わるとともに、全国的な加工技術として定着した。

歴史背景

江戸時代中期以降、商品経済の発達とともに流通が盛んになった。当時は高級な昆布出汁に対し、庶民の日常的な汁物の出汁として親しまれ、日本の伝統的な味噌汁の味を形作った。また、乾燥させたイワシは「干鰯(ほしか)」として田畑の肥料にも活用され、農業生産を支えた歴史を持つ。

備考

「あごだし」の原料となるトビウオを煮干しにしたものは、特に上品な甘みがある。また、備考にある「干しナマコ」も漢字で「炒り子(いりこ)」と書くが、本品とは全く異なる高級中華食材(海鼠)である。

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