選び方・調理法
選び方
粉末(粉末カラシ)は、色が鮮やかで固まりがないもの、香りが飛んでいないものを選ぶ。練り製品(チューブ・瓶)は、余計な添加物が少なく、風味の強いものを選ぶ。粒マスタードは粒の揃いが良く、ビネガーの香りが立ちすぎていないものが良品。
下処理
粉末カラシは、40℃程度のぬるま湯で練り、5分ほど伏せておいて蒸らすことで、酵素(ミロシナーゼ)が働き、辛味と香りが引き出される。洋カラシやマスタードは、そのまま、あるいは加熱料理の仕上げやソースのベースとして使用する。
保存方法
粉末は湿気と直射日光を避け、冷暗所で密閉保存する。練り製品は香りが飛びやすいため、開封後は必ず密閉して冷蔵庫で保存し、早めに使い切る。
時期・特徴
国内分布
原料となるカラシナは全国で栽培可能だが、加工用種子の多くはカナダやアメリカからの輸入に依存している。国内では青森県、茨城県、滋賀県などで食用カラシナの栽培が盛ん。
時期
種子の収穫は初夏。加工品は通年流通。
栄養
辛味成分の「アリルイソチオシアネート(和カラシ)」や「ベンジルイソチオシアネート(洋カラシ)」には、強い殺菌作用、食欲増進、消化促進効果があるとされる。一度の摂取量はわずかだが、抗酸化物質も含まれる。
特徴
アブラナ科アブラナ属の植物「カラシナ」の種子を原料とする。和カラシは、オリエンタルマスタード種子を用い、揮発性の高い鮮烈な辛味が特徴。一方、洋カラシ(イエローマスタード等)は、辛味が穏やかで持続性がある。マスタードはこれらに酢、塩、ワイン、糖類などを加えて調製したペースト状の調味料を指す。
品種・由来
- 品種名:オリエンタルマスタード(和カラシ原料)、イエローマスタード(洋カラシ原料)、ブラウンマスタード
- 分類:アブラナ科アブラナ属
- 学名:Brassica juncea(カラシナ)、Sinapis alba(シロカラシ)
由来
和名の「芥子(がいし/からし)」は中国語に由来する。英語の「Mustard(マスタード)」は、未熟なブドウ果汁(must)と種子を混ぜて作った「Mustum Ardens(燃えるような果汁)」というラテン語が語源。
伝来
カラシナは弥生時代頃に中国から伝来したとされる。奈良時代の正倉院文書や『延喜式』に記載がある。西洋式のマスタードは、明治時代以降の食の欧米化に伴い普及した。
歴史背景
日本では古くから薬用や香辛料として利用され、江戸時代には納豆や刺身の薬味として定着した。ヨーロッパでも古希・羅時代から薬用・食用とされ、中世フランスのディジョンなどが産地として発展した。
備考
和カラシは水で練ることで初めて辛味が生じる。加熱すると辛味が飛ぶ性質があるため、おでんや納豆など供する直前に添えるのが一般的。対して洋カラシやマスタードは加熱による変化が比較的少なく、煮込み料理やソースの隠し味としても重宝される。

