選び方・調理法
選び方
透き通った琥珀色で、沈殿物が少なく濁りのないものを選ぶ。上質なものは魚特有の生臭みが抑えられ、まろやかな香りと深いコクがある。原材料が「魚と食塩(および少量の砂糖)」のみのシンプルなものが、伝統的な製法による高品質な指標となる。
下処理
そのまま加熱調理やタレのベースとして使用できる。独特の香りが強すぎると感じる場合は、加熱することで香りを飛ばし、旨味だけを凝縮させることができる。また、レモンやライムなどの柑橘類、唐辛子と合わせることで香りが和らぎ、味が引き締まる。
保存方法
直射日光を避け、常温の冷暗所で保存する。開封後も常温保存が可能だが、酸化による色調の変化や香りの劣化を防ぐためには冷蔵保存が望ましい。低温下では食塩の結晶が析出することがあるが、品質に問題はない。
時期・特徴
国内分布
全国。タイからの輸入が大半を占めるが、ベトナム産のニョクマムや、秋田のしょっつる、能登のいしりといった日本伝統の魚醤も、広義のフィッシュソースとして流通している。
時期
通年。
栄養
塩分(ナトリウム)が非常に高い。魚のタンパク質が分解されたアミノ酸(グルタミン酸等)が豊富で、微量のマグネシウム、カルシウム、鉄、ビタミンB群などを含む。
特徴
タイ料理に欠かせない、魚と塩を原料とした発酵調味料。主にカタクチイワシなどの海水魚を塩漬けにし、1年〜1年半ほど発酵・熟成させて抽出した液体である。熟成期間中に魚のタンパク質が酵素分解され、濃厚な旨味成分へと変化する。最初に抽出された「一番搾り」が最高級品(1級品)とされ、その後、残渣に塩水を加えて再発酵させたものが2級、3級品として流通する。
品種・由来
- 品種名:ナンプラー(魚醤)
- 分類:調味料・香辛料類
- 学名:―
由来
タイ語の「nam(水・液体)」と「pla(魚)」に由来し、「魚の液状調味料」を意味する。
伝来
日本には古くから「魚醤(ぎょしょう)」の文化があったが、タイの「ナンプラー」としての本格的な流入は1970年代後半とされる。当初はインドシナ難民の支援用として輸入されたが、その後のエスニック料理ブームにより一般に普及した。
歴史背景
タイの伝統的なイメージが強いが、現在の産業的な製造形態は20世紀初頭に遡る。1922年頃、中国・潮州から移住した華僑が、ベトナムのニョクマムの製法を参考にタイ国内で商業生産を始めたのが起源とされる。
備考
主な原材料は小魚(カタクチイワシ等)と食塩。製造工程では、魚の重量に対し30〜50%の食塩を加え、タンクや瓶で長期間自然発酵させる。タイ料理のほか、中華料理や西洋料理の隠し味(アンチョビの代用など)としても利用価値が高い。

