選び方・調理法
選び方
表面になめらかな光沢があり、適度な弾力(弾き)が感じられるものを選ぶ。乾燥してひび割れがあるものや、表面が白っぽく硬くなっているものは避ける。真空パック製品の場合は、袋の中に余分な水分が出ていないか、形が崩れていないかを確認する。
下処理
そのまま好みの厚さに切り分けて食す。切り分ける際は、包丁を湯で温めるか、濡らした清潔な布で拭きながら切ると、断面が粘りつかず美しく仕上がる。時間が経過して硬くなった場合は、蒸し直すかラップをして軽く電子レンジで加熱すると、作りたてのもちもちとした食感が戻る。
保存方法
乾燥を避けるため密閉して常温で保存する。主成分である澱粉の性質上、冷蔵庫に入れると「老化(再結晶化)」が進み、食感が著しく損なわれて硬くなるため避けることが望ましい。冬場などでやむを得ず冷蔵する場合は、野菜室などの冷えすぎない場所に入れ、食べる前に軽く温め直すとよい。
時期・特徴
国内分布
小田原(神奈川)、名古屋(愛知)、伊勢(三重)、京都、徳島、山口、神戸(兵庫)など、全国各地に名産地が存在する。
時期
通年。ただし、京都では6月30日の「夏越の祓(なごしのはらえ)」に合わせ、無病息災を願って食す「水無月(みなづき)」が季節の行事食として定着している。
栄養
主成分は炭水化物(澱粉)。練り羊羹(寒天と餡を使用)と比較すると脂質が少なく、水分含有量が多いため、同重量あたりのエネルギー量はやや低い傾向にある。原料に黒砂糖や抹茶、小豆、ワラビ粉などが加わることで、微量ミネラルやポリフェノールが含まれる。
特徴
米粉(上新粉、もち粉)、小麦粉、葛粉などの澱粉質に砂糖と湯水を加えて練り、型に流して蒸し上げた和菓子。羊羹に似た外観だが、寒天で固める羊羹とは製法も食感も異なる。
最大の特徴は、蒸し菓子特有の「もっちり」とした弾力と、歯切れの良さにある。地域により主原料が異なり、名古屋や小田原は米粉主体、山口はワラビ粉主体、徳島は米粉に阿波和三盆糖を合わせるなど、独特の食感と風味の差異がある。
品種・由来
- 品種名:外郎餅(ういろうもち)
- 分類:菓子類(蒸し菓子)
- 学名:―
由来
諸説あるが、室町時代に中国(元)から帰化した陳外郎(ちんういろう)が、家伝の薬「透頂香(とうちんこう:通称ういろう)」の口直しとして添えた菓子が評判となった説や、薬の見た目(黒褐色の塊状)がこの菓子と似ていたことからその名がついたとされる説が有力である。
伝来
室町時代、北九州や京都に伝わったとされる。その後、江戸時代には東海道の宿場町であった小田原などを通じて全国へ広まった。
歴史背景
江戸時代にはすでに庶民の間で親しまれる菓子となっており、各地の特産物(小豆、抹茶など)と結びついて独自の発展を遂げた。名古屋のういろうは、戦後の新幹線開通に伴う車内販売などをきっかけに全国的な知名度を得たといわれる。
備考
表記は「外郎」のほか、「ういろ」「うゐろ」など地域や店舗により異なる。保存料を使用しない生菓子タイプと、長期保存が可能な真空パックタイプがあり、用途に応じて使い分けられる。

