選び方・調理法
選び方
葉の色が鮮やかな緑色で、茎にハリがあり、みずみずしいものを選ぶ。葉先が黄色く変色しているものや、黒ずんでいるものは避ける。根付きで販売されている場合は、根が白くて太く、乾燥していないものが良品とされる。
下処理
土を洗い落としてから使用する。葉だけでなく茎や根も香りが強いため、捨てずに活用できる。根は叩いて潰してからスープの出汁や煮込み料理に加えると深い風味が出る。香りが揮発しやすいため、生のまま使用する場合は供する直前に刻むのが望ましい。
保存方法
乾燥に非常に弱いため、湿らせたキッチンペーパーなどで根元を包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存する。また、コップに少量の水を入れて根を浸し、上からポリ袋を被せて冷蔵保存するとより長持ちする。冷凍する場合は、刻んでから密閉袋に入れるが、香りは生のものより劣る。
時期・特徴
国内分布
主な産地は静岡県、岡山県、千葉県、埼玉県、鹿児島県など。近年はエスニック料理の普及に伴い、都市近郊農業としても全国的に栽培が拡大している。
時期
ハウス栽培により年間を通じて安定して流通している。露地栽培のものは、春から初夏(4月〜6月)および秋(9月〜11月)に旬を迎える。
栄養
beta-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンEなどを豊富に含む緑黄色野菜である。独特の香りはデカナール(デシルアルデヒド)などの精油成分によるもので、消化促進や食欲増進の効果があるといわれている。
特徴
セリ科の一種で、地中海沿岸から中近東が原産。英語ではコリアンダー、タイ語ではパクチー、中国語ではシャンツァイ(香菜)、スペイン語ではシラントロと呼ばれる。部位によって香りのニュアンスが異なり、葉は生食、種子は乾燥させてスパイスとして利用される。その独特な香りは好みが強く分かれることで知られるが、世界中で広く親しまれているハーブの一つである。
品種・由来
- 品種名:コリアンダー(パクチー)
- 分類:セリ科コエンドロ属
- 学名:Coriandrum sativum L.
由来
英語の「Coriander」は、ギリシャ語でカメムシを意味する「koris」に由来するといわれる。これは、未熟な実や葉の香りがカメムシを想起させるためとされる。中国名の「香菜」は文字通り香りのある菜を意味する。
伝来
日本には平安時代の『延喜式』に「胡荽(こすい)」の名で記載があり、古くから薬用や食用として伝来していたとされる。しかし、日本料理の体系には定着せず、一般的に普及したのは1990年代以降のエスニック料理ブームや、2010年代の「パクチー熱」以降である。
歴史背景
古代エジプトや古代ローマ時代から薬用・食用として利用されており、医学の父ヒポクラテスも薬草として用いたと記録されている。世界最古のスパイスの一つに数えられる。西洋では主に完熟した種子が、東南アジアや中国では生の葉が主に使用されてきた。
備考
和名は「コエンドロ」。香りの主成分がカメムシの分泌物と共通しているため、特定の遺伝子を持つ人にとっては「石鹸のような味」や「カメムシの臭い」と感じられることが科学的にも研究されている。
