選び方・調理法
選び方
皮が硬く引き締まり、ずっしりと重量感のあるものを選ぶ。表面の溝(リブ)が深くはっきりしているものが良品とされる。黒皮系などの品種では、完熟すると表面に白い粉(ブルーム)が吹くものがあり、これらは熟度が高い目安となる。カットされたものは、種がしっかりと詰まっており、果肉の色が鮮やかなものを選ぶ。
下処理
皮は硬いため、包丁を入れる際は安定させて注意深く扱う。種とワタは傷みやすいため、スプーン等できれいに取り除く。皮の凹凸が激しいため、煮崩れを防ぐ面取りや、味を含ませるための皮剥き(縞目に剥くなど)は、調理の用途に合わせて行う。
保存方法
丸ごとの場合は、風通しのよい涼しい場所(冷暗所)で長期保存が可能。数ヶ月保存できる品種もある。カットしたものは種とワタを取り除き、切り口をラップで密着させて包み、冷蔵庫の野菜室で保存する。冷凍する場合は、使いやすい大きさにカットし、生のまま、もしくは軽く加熱してから保存袋に入れる。
時期・特徴
国内分布
宮崎県(日向黒皮カボチャ)、石川県(打木赤皮甘栗カボチャ)、京都府(鹿ヶ谷カボチャ)、愛知県(愛知縮緬カボチャ)、福島県(会津小菊カボチャ)など、各地の気候風土に根ざした伝統野菜として栽培されている。
時期
夏~初秋
(収穫は夏が中心だが、貯蔵性が高いため秋から冬にかけても流通する)
栄養
セイヨウカボチャに比べると水分が多く、炭水化物(糖質)やカロリーは低めである。β-カロテン量はセイヨウカボチャの約1/5〜1/6程度とされるが、ビタミン類やカリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維をバランスよく含む。
特徴
肉質は水分が多く粘質(ねっとりとした食感)で、甘味はあっさりとして上品である。煮崩れしにくく、出汁や調味料をよく吸うため、日本料理の「煮物」「炊き合わせ」に最適である。
外見は、上から見ると菊の花のような形をしており、深い縦溝(リブ)が入ったゴツゴツとした見た目のものが多い。果皮の色は黒緑色、濃緑色、または赤茶色や淡緑色に斑点が入るものなど、品種により多様である。果肉の色は山吹色や薄い黄色が一般的。
品種・由来
- 品種名:
黒皮南瓜、小菊南瓜、鹿ヶ谷南瓜、鶴首南瓜、バターナッツ(近年普及した同属種)など
- 分類:ウリ科カボチャ属
- 学名:Cucurbita moschata Duchesne ex Poir.
由来
語源は「カンボジア」がなまったものとされる。ポルトガル人がカンボジア経由で持ち込んだ瓜であることから「カボチャ」と呼ばれた。「南瓜(ナンキン)」は「南蛮渡来の瓜」や、中国の南京を経由したことに由来するといわれる。
伝来
16世紀中頃(天文年間)、ポルトガル船によって豊後(現在の大分県)に漂着、または長崎に持ち込まれたのが始まりとされる。日本の高温多湿な気候に適応し、全国各地に広まった。
歴史背景
江戸時代から昭和30年代(1960年代頃)までは、日本のカボチャといえばこのニホンカボチャが主流であった。しかし、高度経済成長期以降、甘味が強くホクホクとした食感の「セイヨウカボチャ(クリカボチャ)」が好まれるようになり、作付面積は減少した。
備考
近年では、和食文化の見直しや伝統野菜(京野菜、加賀野菜など)のブームにより、その独特の食感と美しい形状、出汁との相性の良さが再評価されている。高級料亭や専門料理店での需要が高い。
