選び方・調理法
選び方
全体に太く丸みがあり、重みを感じるものを選ぶ。表面に張りとツヤがあり、触ったときに硬く締まっているものが新鮮である。しなびてシワが寄っているものや、芽が大きく伸び始めているものは鮮度が落ちているため避けるのが望ましい。
下処理
表面に凹凸が多いため、たわしやブラシを使って隙間の泥を丁寧に洗い落とす。皮は非常に薄いため、剥かずにそのまま調理可能だが、気になる場合はスプーンなどで軽くこそげ落とす。切ったまま放置すると酸化して褐変しやすいため、すぐに調理するか、短時間水にさらすと色が綺麗に保てる。
保存方法
乾燥と光に弱いため、土付きのものは新聞紙に包んで冷暗所で保存する。洗ったものはポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管するが、あまり日持ちはしないため1週間程度を目安に使い切る。長期保存する場合は、スライスして乾燥させるか、加熱後にペースト状にして冷凍するのが一般的である。
時期・特徴
国内分布
北海道、長野県、熊本県、埼玉県などで栽培が盛んである。繁殖力が非常に強いため、かつて飼料用として導入されたものが野生化し、全国各地の河川敷や荒れ地にも自生している。
時期
収穫時期は11月頃から始まり、翌年3月頃まで市場に出回る。地上部が枯れた後に塊茎(芋)の栄養価が高まるため、冬場が最も旬とされる。
栄養
「天然のインスリン」と呼ばれる水溶性食物繊維イヌリンを極めて豊富に含む。多糖類の一種であるイヌリンは、腸内細菌によって分解・利用され、血糖値の上昇を抑制する効果や整腸作用が期待されている。一方で、体質や摂取量によっては腸内でガスが発生し、腹部膨満感を引き起こすことがあるため、一度に多量に摂取する際は注意が必要である。
特徴
見た目はショウガに似た塊状で、キクに似た花を咲かせるヒマワリ属の植物である。デンプンをほとんど含まず、生で食べるとレンコンのようなシャキシャキとした食感とゴボウに似た風味があり、加熱すると一転して里芋のようなホクホクとした食感と甘みが引き立つ。
品種・由来
- 品種名:白キクイモ(白系)、赤キクイモ(紫・ピンク系)
- 分類:キク科ヒマワリ属
- 学名:Helianthus tuberosus L.
由来
秋に菊に似た黄色い花を咲かせ、地下の茎が肥大して芋(塊茎)ができることから「菊芋」と名付けられた。
伝来
北米原産。日本へは江戸時代末期の文久年間(1861年〜1864年)に、家畜の飼料用として導入されたのが始まりとされる。
歴史背景
第二次世界大戦中および戦後の食糧難の時代には、代用食として広く栽培された。かつては加工用(果糖の原料)や飼料用が主であったが、近年は低カロリーな健康食材としての価値が再評価され、食用としての需要が急増している。
備考
外来生物法において「生態系被害防止外来種(旧・要注意外来生物)」に指定されている。極めて繁殖力が強く、小さな芋の破片からでも再生して在来種を駆逐する恐れがあるため、栽培の際は庭先からの逸出や、芋の安易な投棄を避けるなど厳重な管理が求められる。
