選び方・調理法
選び方
全体にふっくらと丸みがあり、重量感があるものを選ぶ。皮にシワがなく、表面が滑らかで傷が少ないものが良品とされる。芽が出ているものや、皮が緑色に変色しているものは「ソラニン」などの天然毒素が含まれ、えぐみが強いため避ける。新じゃがの場合は、皮が薄く指でこすると剥けるくらいのものが新鮮である。
下処理
芽(目)の部分にはソラニンやチャコニンという有毒物質が含まれるため、芽とその基部を含めて深く取り除く。皮が緑色に変色した部分も同様に厚く剥き取る必要がある。切った後は、変色を防ぎ余分なデンプンを落とすために水にさらす。丸ごとゆでる際は、中心部まで均一に加熱するために水から弱火から中火でゆっくり加熱するのが、煮崩れを防ぎホクホクとした食感に仕上げるコツとされる。
保存方法
風通しの良い、直射日光の当たらない涼しい暗所(5〜10℃前後)で保存する。光に当たると有毒物質の生成や緑化が進むため、新聞紙に包むか黒いポリ袋に入れるのが望ましい。冷蔵庫の野菜室に入れる場合は、乾燥しすぎないよう注意が必要だが、5℃以下で長期間保存するとデンプンが糖化し、揚げ物にした際に焦げやすくなる(アクリルアミドの生成要因)場合があるため用途に応じて調整する。
時期・特徴
国内分布
北海道が国内生産量の約8割を占める。次いで長崎県、鹿児島県、茨城県、千葉県などが主な産地である。
時期
産地をリレーして周年流通する。3月〜6月頃に九州や関東から出荷されるものは「新じゃが」と呼ばれ、水分が多く皮が薄い。北海道産の最盛期は9月〜10月頃で、冬を越して貯蔵されたものは甘みが増す。
栄養
主成分はデンプンだが、ビタミンCを豊富に含んでいるのが特徴。ジャガイモのビタミンCはデンプンに保護されているため、加熱しても壊れにくい性質がある。また、体内の余分な塩分を排出するカリウムや、食物繊維も多く含まれる。
特徴
地下茎の末端が肥大した「塊茎(かいけい)」を食用とする。品種によって肉質が異なり、デンプン価が高く粉質でホクホクとした「男爵薯(だんしゃくいも)」と、粘質で煮崩れしにくい「メークイン」が代表的。用途に合わせてこれらを選び分けるのが料理の基本とされる。
品種・由来
- 品種名:男爵薯、メークイン、キタアカリ、インカのめざめ、トヨシロ、とうや、十勝こがね
- 分類:ナス科ナス属
- 学名:Solanum tuberosum
由来
16世紀末、ジャワ島のジャガトラ(現在のジャカルタ)を経由して伝来したため「ジャガタライモ」と呼ばれ、それが転じて「ジャガイモ」となった。漢字表記の「馬鈴薯」は、芋の形が馬の首にかける鈴に似ていることに由来するという説がある。
伝来
慶長年間(1598年頃)にオランダ船によって長崎にもたらされた。本格的な食用栽培が普及したのは明治時代以降で、北海道開拓に伴いアメリカから「男爵薯」などの優良品種が導入されたことが転機となった。
歴史背景
南米アンデス地帯が原産。16世紀にスペイン人によってヨーロッパへ持ち込まれたが、当初は観賞用や家畜の餌とされ、食用として定着するまでには時間を要した。その後、寒冷地でも育つ貴重な食糧としてアイルランドやドイツなどで主食級の扱いとなり、世界の飢饉を救った歴史を持つ。
備考
可食部100gあたりのエネルギー量は白米の半分以下であり、ボリュームの割に低カロリーな食材である。近年では、紫色の「シャドークイーン」や赤色の「ノーザンルビー」など、アントシアニンを含むカラフルな品種も製菓やサラダ用に需要が高まっている。
