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ワラビ/蕨 Bracken Fern

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選び方・調理法

選び方

【新鮮なものの見分け方】

産毛が密生しており、茎が太く短めで、首(穂先)が稲穂のようにだらりと垂れて丸まっているものが良品。茎の切り口が新しく、変色していないものを選ぶ。

【色による違い】

赤ワラビ(黒・茶褐色): 日当たりの良い場所に育つ。茎が太く、粘りと香りが強いのが特徴で、上質とされることが多い。

青ワラビ(緑色): 日陰や草むらに育つ。茎が細めで柔らかく、クセが少ない。

※原稿では「青系統が好まれる」とあるが、一般に市場では粘りの強い赤(黒)系統が高値で取引される傾向にある(地域や用途による)。

下処理

アクが非常に強く、微量の毒性分も含まれるため、必ず加熱とアク抜きを行う。

ワラビを水洗いし、根元の硬い部分を切り落とす。入る大きさのバットや鍋に並べる。

重曹(水1リットルに対し小さじ1程度)または木灰を全体にふりかける。

沸騰した熱湯を全体にかぶるくらいまで回しかける。

落とし蓋(新聞紙やアルミホイル等)をして、そのまま一晩(8時間〜半日)置いて自然に冷ます。

水を捨てて新しい水に入れ替え、きれいになるまで数回水を替えながらさらす。

保存方法

【アク抜き後】

水を張った容器に入れて冷蔵保存し、毎日水を替えれば2〜3日保存可能。

【塩蔵】

アク抜きしたものを塩漬けにすることで長期保存が可能。使用時は塩抜きをしてから使う。

【乾燥】

天日で干した「干しワラビ」も保存食として利用される。

時期・特徴

国内分布

北海道から沖縄まで、日本全国の山野に広く自生する。

商業的な生産量日本一は山形県で、次いで新潟県、福島県などが続く。

時期

九州など暖かい地域では3月中旬頃から始まり、本州は4月〜5月、東北や北海道などの寒冷地では6月頃まで続く。最盛期は4月中旬〜5月。

栄養

ビタミンB2、葉酸、食物繊維、カリウムなどを含む。

【注意点】

生のワラビにはビタミンB1分解酵素「チアミナーゼ(アノイリナーゼ)」や、発がん性物質「プタキロサイド」が含まれる。これらは熱やアルカリに弱く水溶性であるため、重曹や木灰を用いた正しいアク抜き(加熱+水さらし)を行うことで無害化・除去される。

特徴

シダ植物特有の渦巻状の若芽を食用とする。独特のぬめりとほろ苦い風味、歯切れの良い食感が特徴で、春の山菜を代表する存在。

根茎から採れるデンプンは「わらび粉」となり、かつてはわらび餅や糊の原料として利用された(現在流通しているわらび餅粉の多くは甘藷デンプン等の代用品だが、本わらび粉は極めて希少で高価)。

品種・由来

  • 品種名:

特定の品種名は基本的にない(野生種が主)。

ただし、栽培用としてアクが少なく柔らかい系統が選抜されており、「アマワラビ(甘蕨)」などの通称で流通・栽培されることがある。

  • 分類:コバノイシカグマ科ワラビ属(※旧分類ではワラビ科やイノモトソウ科とされることもある)
  • 学名:Pteridium aquilinum subsp. japonicum(または var. latiusculum)

由来

「ワラビ」の語源は、「藁(わら)」を燃やした灰でアク抜きをしたからという説や、芽が出る様子が「童(わらべ)」の手に似ているからという説など諸説ある。

伝来

日本在来種であり、縄文時代の遺跡からも食用の痕跡が見つかるほど古くから利用されている。

歴史背景

『万葉集』にも「石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春に なりにけるかも(志貴皇子)」と詠まれるなど、古くから春の訪れを告げる植物として親しまれてきた。

救荒食物としても重要で、飢饉の際には根からデンプン(わらび粉)を採取して命を繋いだ歴史がある。現在は天然物のほか、山形県などを中心に山間地の転作作物として栽培も盛んに行われている。

備考

英語名:Bracken, Fiddlehead(シダの若芽の総称)

山菜採りでは、先端の葉が開いていないものを採るのが基本。開いてしまうと硬くなり、食味が落ちる。

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