選び方・調理法
選び方
【芽タデ(紅タデ)】
葉がピンと張っており、全体にみずみずしいもの。軸の赤色が鮮やかで、双葉が開ききっていないものや、しおれているものは避ける。
【葉タデ(柳タデ・笹タデ)】
葉先まで張りがあり、緑色が濃く鮮やかなもの。茎が太すぎず、葉が柔らかいものを選ぶ。切り口が変色しているものは鮮度が落ちている可能性がある。
下処理
【芽タデ】
主に刺身の「あしらい(つま)」として利用する。ザルに入れ、流水で優しく振り洗いをして水気をよく切る。
【葉タデ】
水洗いし、葉を摘み取って使用する。鮎の塩焼きに添える「タデ酢」にする場合は、すり鉢で葉をペースト状になるまでよくすり潰し、飯粒(つなぎ)と酢を加えてのばし、裏ごしをする。
保存方法
乾燥に弱いため、濡らしたキッチンペーパーなどで包み、密閉容器やポリ袋に入れて冷蔵庫(野菜室)で保存する。日持ちしないため、早めに使い切るのが望ましい。
時期・特徴
国内分布
全国に自生するが、食材としての主な産地は福岡県朝倉市(紅タデの全国シェアの大半を占めるとされる)、大阪府、静岡県など。
時期
【紅タデ・青タデ(芽タデ)】
施設栽培(水耕栽培)が主流のため、通年流通している。
【葉タデ(柳タデ)】
本来の旬は初夏から夏(6月〜9月頃)。鮎のシーズンに合わせて流通が増える。
栄養
特有の辛味成分はタデオナール(ポリゴジアール)。この成分には抗菌・殺菌作用、食欲増進作用があるとされる。ビタミンCやミネラルも含むが、一度の摂取量が少ないため栄養源としての寄与は限定的である。
特徴
タデ科の植物で、特有の香りとピリッとした辛味を持つ。「蓼(たで)食う虫も好き好き」のことわざにあるタデは、この辛味が強い「ヤナギタデ」を指す。
食材としては、発芽してすぐの双葉の状態である「芽タデ(紅タデ・青タデ)」と、成長した茎葉を利用する「葉タデ(ヤナギタデ・笹タデ)」に大別される。
特に紅タデは、赤紫色の茎と緑の葉のコントラストが美しく、刺身のあしらいとして日本料理に欠かせない存在である。
品種・由来
- 品種名
- 品種名:ヤナギタデ(柳蓼)、ベニタデ(紅蓼)
- 分類:タデ科イヌタデ属(タデ属)
- 学名:Persicaria hydropiper (L.) Delarbre(シノニム:Polygonum hydropiper)
由来
和名の「タデ」は、辛味で舌がただれるような感覚になることから「ただれる」が転訛して「タデ」になったという説が有力である。
「ヤナギタデ」は葉がヤナギに似ていることに由来する。
伝来
日本を含む北半球の温帯地域に広く分布し、日本でも古くから自生している。
歴史背景
古来より日本人に親しまれてきた植物で、平安時代の法典『延喜式』には「多天(たて)」として記載があり、宮中行事や料理に用いられていた記録が残る。江戸時代には既に栽培が行われ、刺身のつまや薬味として定着していたとされる。
備考
辛味のない「ボントクタデ」などの近縁種も存在するが、食用として流通するのは主に辛味のあるヤナギタデの系統である。
