選び方・調理法
選び方
【ハス種(一般的輸入種)】
果皮がゴツゴツしており、全体が黒褐色に色づき、手のひらで軽く握った時に少し弾力を感じるものが食べ頃である。
ヘタが取れておらず、少し浮いている状態が良いとされる。ヘタが取れてその跡が黒く変色しているものや、ペコペコとへこむものは熟しすぎている可能性がある。
未熟なものは果皮が緑色で硬い。
【フェルテ種など(緑色系)】
熟しても果皮が黒くならず緑色のままであるため、握った時の弾力(柔らかさ)で判断する。
下処理
縦にして包丁を入れ、中の種に当たる深さまで刃を入れたまま、種に沿ってぐるりと一周させる。両手で実をひねって二つに分ける。種に包丁の刃元を刺してねじるか、スプーン等で取り除く。皮は手でむくか、スプーンですくい取る。
果肉は空気に触れると酸化して褐変するため、切った直後にレモン汁や酢をかけると色止めになる。
保存方法
【未熟な場合】
室温(15〜25℃)で追熟させる。早く熟させたい場合は、エチレンガスを出すリンゴやバナナと一緒にポリ袋に入れて保存する。
【完熟の場合】
ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。5℃以下になると低温障害を起こし、果肉が変色することがあるため冷やしすぎに注意する。使いかけは種付きのままラップで密着させて包むと変色を遅らせることができる。
時期・特徴
国内分布
流通量の99%以上は輸入品であり、メキシコ産が圧倒的に多い。次いでペルー産、チリ産などが続く。
国内産は和歌山県、愛媛県、鹿児島県、沖縄県、静岡県などで少量栽培されている。
時期
輸入品(ハス種)は産地のリレー出荷や貯蔵技術により通年安定して出回る。
国内産は品種によるが、概ね10月から翌1月頃が収穫期となる(沖縄産などの早生種は夏頃から)。
栄養
「森のバター」の名の通り、果肉の約20%が脂質である。その大半はオレイン酸などの不飽和脂肪酸であり、コレステロールの低下に役立つとされる。抗酸化作用のあるビタミンE、体内の塩分排出を助けるカリウム、葉酸、食物繊維も豊富に含まれる。
特徴
世界一栄養価の高い果実としてギネスブックに記載されたこともある。
ねっとりとした濃厚なコクと滑らかな舌触りが最大の特徴。青臭さは少なく、マグロのトロに似た食感を持つことから、わさび醤油との相性が良い。加熱するとホクホクとした食感に変化する。
品種・由来
- 品種名
- 品種名:ハス(Hass)、フェルテ(Fuerte)、ベーコン(Bacon)など
- 分類:クスノキ科ワニナシ属(パーセア属)
- 学名:Persea americana
解説
大きく分けて「メキシコ系」「グアテマラ系」「西インド諸島系(アンチル系)」の3系統がある。
【ハス種】
グアテマラ系とメキシコ系の交雑種。果皮が厚くゴツゴツしており、熟すと黒くなる。日本で流通するアボカドの大部分を占める。濃厚な味わいが特徴。
【フェルテ種】
メキシコ系とグアテマラ系の交雑種。国内栽培で比較的多く見られる品種。果皮が薄くなめらかで、熟しても緑色のまま変化しない。ハス種よりややさっぱりとしている。
由来
英名「Avocado」は、アステカ語で睾丸を意味する「ahuacatl(アワカトル)」に由来するとされる(形状が似ているため)。別名の「Alligator pear(ワニナシ)」は、ゴツゴツした果皮がワニの背中の皮膚に似ていることに因む。
伝来
日本へは大正4年(1915年)に米国から導入されたと言われるが、当時は普及しなかった。食生活の洋風化とともに需要が高まり、1970年代以降に本格的に定着した。
歴史背景
中南米原産で、栽培の歴史は古く、紀元前などの古代遺跡からも種が出土している。16世紀以降、スペイン人によって世界各地へ伝播した。
備考
代表的な料理に、メキシコのサルサ「ワカモレ(Guacamole)」や、アメリカ発祥の巻き寿司「カリフォルニアロール」がある。
