選び方・調理法
選び方
葉が瑞々しく、緑色が濃いものを選ぶ。トウ(花茎)が立つ前の、葉が地面にへばりつくように広がっている状態(ロゼット状)のものが柔らかく美味。花が咲いているものは茎や葉が硬くなっているため食用には避ける。
市場流通品は正月時期の「七草セット」が主だが、自生しているものを採取する場合は、排気ガスや除草剤の影響がない場所か確認が必要。
下処理
根と葉の付け根に土が噛んでいることが多いため、ボウルに水を張り、振り洗いをして丁寧に泥や汚れを落とす。
アクは少ないが、特有の青臭さを抜くため、塩を加えた熱湯でさっと茹で(湯通し程度)、冷水に取ってから調理するのが一般的。
※七草粥にする場合、白く柔らかい根は風味があるため、よく洗って刻み、一緒に用いることもある。
保存方法
乾燥に弱いため、湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する。野草のため鮮度が落ちやすく、香りが飛びやすいため、入手後は早めに使い切る。
時期・特徴
国内分布
北海道から沖縄まで日本全土に分布。田畑、あぜ道、道端、荒れ地などに自生する身近な野草。
時期
11月〜3月頃。
食用としての旬は、若芽が出る冬から早春にかけて。春の七草の時期(1月7日)が需要のピークとなる。
栄養
ビタミンC、ビタミンK、鉄分、カルシウム、カリウム、亜鉛などを豊富に含む。アブラナ科特有の辛味成分も含み、薬膳的な観点からは利尿、解熱、止血などの作用があるとされる。
特徴
アブラナ科の越年草。春の七草の一つとして知られ、古くから親しまれている。
若葉にはクレソンやコマツナに似たほのかな辛味と香りがあり、七草粥の具材として欠かせない。
一般流通する野菜としては、正月明けの「七草セット」に含まれるパック販売がほとんどであり、単独で青果市場に出回ることは稀である。
三味線のバチのような三角形の実をつけることから「三味線草(シャミセングサ)」、実を振るとペンペンと音がすることから「ペンペングサ」の愛称でも呼ばれる。
品種・由来
- 品種名:特になし
- 分類:アブラナ科ナズナ属
- 学名:Capsella bursa-pastoris
由来
諸説あるが、夏になると枯れることから「夏無(なつな)」、愛でたいほど可愛い花の意味で「撫菜(なでな)」が転訛したとされる説が有力。
英名の「Shepherd’s purse(羊飼いの財布)」は、果実の形が羊飼いの持つ財布(巾着)に似ていることに由来する。
伝来
日本在来種ではなく、麦の栽培伝来とともに種子が混入して渡来した「史前帰化植物」の一つとされる。
歴史背景
『万葉集』にも和歌の題材として登場し、古くから食用および民間薬として利用されてきた。江戸時代には、冬場の貴重な葉野菜として現在よりも日常的に食されていたとされる。1月7日に七草粥を食べる風習は、平安時代の宮中行事に由来し、江戸時代に幕府が公式行事と定めたことで庶民にも定着した。
備考
【注意】採取する場合は、類似した有毒植物などに注意すること。また、公園や道端のものは衛生面(動物の排泄物や薬剤散布)のリスクがあるため、食用の際は流通品を用いるか、清浄な場所で採取されたものに限ることが望ましい。
