選び方・調理法
選び方
もっとも重要な茎(葉柄)が太く、張りがあり、みずみずしいものを選ぶ。葉は緑色が鮮やかで、しおれていないものが良い。
根の部分は一般的なゴボウと比べて短いが、ひげ根が少なく肌がきれいなものが良品。茎に黒い斑点が出ているものや、全体に乾燥しているものは鮮度が落ちているため避ける。
下処理
根・茎・葉で火の通りやアクの強さが異なるため、切り分けてから下処理を行うのが基本。
根: タワシや包丁の背でこすって土とひげ根を落とし、ささがきや斜め切りにして水にさらす。
茎: 3〜4cmの長さに切り、たっぷりの水にさらしてアクを抜く(何度か水を替える)。皮は薄いため剥かなくてもよいが、筋が気になる場合はフキのように取る。
葉: 苦味が強いため、塩を入れた熱湯でさっと茹で、冷水にさらしてしっかりとアクを抜く(水気を絞ってから調理する)。
保存方法
鮮度落ちが早く、すぐにしなびてしまうため、購入後は早めに調理する。
保存する場合は、乾燥を防ぐために湿らせた新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存する。2〜3日を目安に使い切る。
長期保存には向かないが、下茹でして水気を切り、小分けにして冷凍することは可能。
時期・特徴
国内分布
大阪府八尾市が最大の産地として知られ、「八尾若ごぼう」としてGI(地理的表示)保護制度に登録されている。その他、香川県(葉ごぼう)、福井県坂井市、東京都(江戸東京野菜)などでも栽培される。
時期
1月下旬〜4月上旬。春の彼岸前後(2月〜3月)が最盛期。
栄養
根や茎には食物繊維、鉄、カルシウムが豊富に含まれる。
特に葉の部分には、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種「ルチン」が多く含まれており、高血圧予防や血管強化の効果が期待される。
特徴
通常のゴボウは根を食べるが、本種は初春に伸びてくる若い「葉」と「茎(葉柄)」、そして短い「根」のすべてを食用とする選抜品種。
成長して硬くなる前の、柔らかい状態で収穫される。シャキシャキとした茎の歯触りと、春野菜特有の心地よい苦味、ゴボウの香りが一体となった味わいが特徴。
大阪や香川などでは、春の訪れを告げる伝統野菜として親しまれている。
品種・由来
- 品種名:越前白茎、サラダゴボウ(短根種)などが利用されるが、地域固有の系統が多い。
- 分類:キク科ゴボウ属
- 学名:Arctium lappa
由来
葉がついた状態で、若い時期に収穫することから「葉ゴボウ」あるいは「若ゴボウ」と呼ばれる。
大阪の八尾地域では、収穫した若ゴボウを束ねた形が、弓矢の矢に似ていることから「矢牛蒡(やーごんぼ)」という愛称でも呼ばれる。
伝来
ゴボウ自体は縄文時代以前に渡来し、平安時代には宮廷料理に用いられていたとされるが、葉ゴボウとして食べる習慣がいつ始まったかは定かではない。関西を中心に独自に発展した食文化と考えられる。
歴史背景
大阪府八尾市周辺では、江戸時代から大和川の付け替えによる砂地を利用して栽培が盛んに行われてきた。昭和中期までは大阪市内の市場へ出荷されていたが、現在では地域の特産野菜としてブランド化されている。
東京でもかつては「葉牛蒡」が食べられていたが、現在は根を食べる一般的なゴボウが主流となり、関東の市場ではあまり見かけない食材となっている。
備考
料理店では「若ゴボウと薄揚げの炊いたん(煮物)」や、かき揚げ、ご飯に混ぜ込むのが定番。茎のシャキシャキ感を残すため、煮すぎないのがコツとされる。
