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食用菊 Edible Chrysanthemum

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選び方・調理法

選び方

花びらが鮮やかで、先端までピンと張りがあり、みずみずしいものを選ぶ。花びらが筒状に丸まっているものは歯ざわりが良く、良質とされる。全体にしおれているものや、花びらの付け根(がく付近)が茶色く変色しているものは、鮮度が落ちて苦味が出ている可能性があるため避けるのが望ましい。

下処理

独特の苦味を抑え、鮮やかな色を引き出すために、酢を加えた熱湯でゆでるのが基本である。花ごとゆでる場合は、がく(付け根の緑色の部分)を外すと、苦味のない花びらだけを利用できる。沸騰した湯に酢を数滴落とし、バラした花びらをさっと潜らせ、色が鮮やかになったらすぐに冷水にとって冷ます。水気を絞る際は、形を崩さないよう優しく押さえる。

保存方法

乾燥に弱いため、湿らせたペーパータオルなどで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する。生の状態ではあまり日持ちしないため、2〜3日以内に使い切るのが理想的である。使い切れない場合は、下ゆでして水気をよく絞り、小分けにして冷凍保存すれば、和え物や汁物の具として長期間利用可能である。

時期・特徴

国内分布

主な産地は山形県、新潟県、青森県などの東北・北陸地方である。特に山形県は全国有数の生産量を誇る。また、刺身のつま等に使われる「小菊」は愛知県での栽培が非常に盛んである。

時期

露地栽培の収穫期は主に9月から12月にかけての秋から冬である。特に10月〜11月頃が最も品質が良く、旬とされる。現在はハウス栽培の普及により、通年での流通も行われている。

栄養

カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類や、ビタミンC、B群、E、葉酸を豊富に含む。また、高い抗酸化作用を持つポリフェノール類(クロロゲン酸など)や、肝臓の解毒代謝を助ける成分が含まれていることでも注目されている。

特徴

観賞用の菊の中から、特に苦味が少なく、花びらが厚くて食感の良いものが食用として選抜・改良されてきた。日本の食文化を代表するエディブルフラワー(食用花)の一つである。シャキシャキとした独特の歯ごたえと、上品な香りが最大の特徴とされる。

品種・由来

  • 品種名:延命楽(もってのほか、カキノモト)、阿房宮(あぼうきゅう)、小菊
  • 分類:キク科キク属
  • 学名:Chrysanthemum morifolium Ramatuelle

由来

代表的な品種「阿房宮」は、秦の始皇帝が建てた巨大な宮殿「阿房宮」にちなみ、豪華で美しい様から名付けられたとされる。「もってのほか」は、「天皇の紋章である菊を食べるのはもってのほか」あるいは「想像を絶する(もってのほか)ほど美味しい」といった説が有名である。

伝来

奈良時代に薬用として中国から日本へ伝えられたとされる。当初は延命長寿の薬として扱われていた。

歴史背景

平安時代には「重陽の節句(菊の節句)」に菊酒を飲む習慣が広まり、江戸時代に入ると庶民の間でも食用として親しまれるようになった。特に山形や新潟といった北前船の寄港地周辺では、上方文化とともに多様な菊の食文化が根付き、独自の品種改良が進んだとされる。

備考

刺身に添えられる「小菊」は、単なる彩りだけでなく、その強い殺菌作用や解毒作用を活かした「食あたり防止」という実用的な意味も兼ね備えている。

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