選び方・調理法
選び方
葉が肉厚で、鮮やかな緑色をしており、みずみずしいものを選ぶ。葉先までピンと張っており、しおれていないものが新鮮。根元の茎(葉柄)部分が白く透き通り、ツヤがあるものが良質とされる。
下処理
根元に土が入り込みやすいため、根元を少し切り落とし、水を張ったボウルの中で振り洗いする。アクが少ないため、そのまま調理可能。お浸しにする場合は、沸騰した湯でさっと茹でて冷水に取ると、鮮やかな色が保たれる。
保存方法
乾燥に弱いため、濡らした新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存する。鮮度落ちが早いため、2〜3日以内に使い切るのが望ましい。使い切れない場合は、さっと硬めに茹でて水気を絞り、小分けにして冷凍保存も可能。
時期・特徴
国内分布
オオサカシロナは大阪府周辺を中心とした関西圏。ヒロシマナは広島県広島市安佐南区を中心とした地域。いずれも地域野菜(地方品種)としての側面が強い。
時期
オオサカシロナは生育が早く通年栽培が可能だが、旬は冬から春にかけて。ヒロシマナは11月〜2月頃の晩秋から冬にかけてが本来の収穫期であり、寒さに当たることで葉が柔らかくなり、甘みが増すとされる。
栄養
β-カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄分、葉酸を豊富に含む。特にカルシウム含有量は野菜の中でも上位に位置し、骨の健康維持に役立つとされる。
特徴
アブラナ科の不結球白菜(結球しないタイプ)の仲間。
オオサカシロナ:白菜とタイサイの交雑種といわれ、葉柄が白く平らなのが特徴。味は淡白でクセがなく、煮浸しや炒め物に適する。
ヒロシマナ:葉が大きく、1株で2〜3kgにもなる大型のツケナ。程よい苦味とシャキシャキした食感が特徴で、野沢菜、高菜と並び「日本三大漬物」の一つに数えられる。
品種・由来
- 品種名:大阪しろ菜(天満菜)、広島菜(京菜)
- 分類:アブラナ科アブラナ属
- 学名:Brassica rapa L. var. amplexicaulis
(シノニム:Brassica campestris var. amplexicaulis)
由来
オオサカシロナは、かつて大阪の天満市場付近で多く取引されていたことから「天満菜(てんまな)」と呼ばれていた。ヒロシマナは、江戸時代に広島藩主が参勤交代の帰途に京都から持ち帰った「京菜」が、現地の風土に適応し、独自の改良を経て大型化したものとされる。
伝来
アブラナ科のツケナ類は、弥生時代から奈良時代以前に大陸より渡来したと考えられている。その後、日本各地の気候や土壌に合わせて分化し、それぞれの地域で伝統野菜として定着した。
歴史背景
ヒロシマナは明治時代に改めて京都から導入された種子をもとに、広島の農家が選抜・固定を行い、現在の姿になったとされる。戦後は漬物加工技術の発展とともに「広島菜漬」として全国的に知られるようになった。オオサカシロナは、戦前から大阪の庶民の味として親しまれ、現在も「なにわ伝統野菜」の一つとして重宝されている。
備考
ヒロシマナの漬物は、独特のピリッとした辛味があり、これはアブラナ科特有の辛味成分によるもの。成長段階により用途が異なり、若取りのものはサラダやお浸しにも使われるが、大きく育ったものは主に漬物原料として利用される。
