選び方・調理法
選び方
有頭の場合は、頭部と胴体がしっかりと繋がっており、頭部が黒ずんでいないものを選ぶ。殻に透明感とツヤがあり、触れた際に硬さと弾力があるものが新鮮である。殻の縁や尾の先端が黒くなっているものは、酸化が進み鮮度が落ちている証拠(メラノーシス現象)であるため避ける。流通の多くは冷凍品であるため、解凍品を購入する場合は、ドリップ(汁)が出ていないかを確認する。
下処理
背わた(消化管)には砂が含まれることがあるため、背側に竹串を刺して引き抜くか、殻の間から切り込みを入れて取り除く。また、独特の臭みを除去するため、塩と片栗粉をまぶして優しく揉み洗いし、汚れを吸着させてから水洗いすると、身が白く清浄に仕上がる。天ぷらやフライにする際は、尾の先端にある「剣(けん)」を折り、中の水分を押し出しておくと、油跳ねを防止できる。
保存方法
家庭や厨房では冷蔵保存が基本だが、鮮度低下が早いため入手後1〜2日以内に使い切る。冷凍品を解凍したものは再冷凍すると著しく食感と風味が損なわれるため厳禁である。長期保存が必要な場合は、下処理を済ませてから密閉袋に入れ、急速冷凍を行う。
時期・特徴
国内分布
市場に流通するほぼ全量がタイ、ベトナム、インドネシア、インドなどからの養殖輸入魚である。近年、日本国内でも陸上養殖による「国産バナメイエビ」の生産が各地で開始されており、鮮度の高い生食用としての流通も始まっている。
時期
世界各地で大規模に養殖されているため、年間を通じて安定した品質のものが供給されており、特定の旬はない。
栄養
高タンパク・低脂質な食材であり、疲労回復に寄与するタウリンや、抗酸化作用を持つアスタキサンチンを豊富に含む。また、造血に関わるビタミンB12や、銅、セレンなどのミネラル分もバランスよく含まれている。旨み成分であるグリシンなどのアミノ酸も豊富である。
特徴
クルマエビ科に属し、体長は15〜20cm程度。ブラックタイガー(ウシエビ)と比較すると身質が柔らかく、甘みが強いのが特徴である。殻が薄いため剥きやすく、加熱しても身が硬くなりにくい。一方で、加熱後の赤色の発色はブラックタイガーに比べるとやや淡いピンク色に留まる。コストパフォーマンスに優れるため、むきえびや惣菜、冷凍食品の材料として最も広く利用されているエビである。
品種・由来
- 品種名:バナメイエビ(標準和名:シロアシエビ)
- 分類:十脚目クルマエビ科リトペナエウス属
- 学名:Litopenaeus vannamei
由来
- 学名の種小名「vannamei」をカタカナ読みしたもの。標準和名の「シロアシエビ」および英名の「Whiteleg shrimp」は、泳ぎ脚が白いことに由来する。
伝来
中南米の東太平洋沿岸が原産。1970年代に養殖技術が確立され、2000年代以降、病気に強く高密度養殖が可能なことから、それまで主力だったブラックタイガーに代わって世界中の養殖場の主流となった。
歴史背景
かつて東南アジアの養殖エビはブラックタイガーが主流であったが、ウイルス性疾患の蔓延により生産が不安定化した。これに対し、病気耐性の高いSPF(特定病原体不在)苗が開発されたバナメイエビが導入されたことで、生産量が爆発的に増加。現在では世界で最も流通量の多い養殖エビとしての地位を確立している。
備考
2013年頃、飲食店におけるメニュー表示において、本種を「クルマエビ」や「芝エビ」と偽称する問題が相次ぎ、食品表示の適正化が厳格化される契機となった食材でもある。
