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アサリ(浅蜊) Short-necked clam / Manila clam

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選び方・調理法

選び方

殻付きのものは口を固く閉じており、触れるとすぐに反応して殻を閉じる活きの良いものを選ぶ。殻の模様が鮮明で、横から見た際に身の厚み(ふっくらとした丸み)があるものが良品である。水に浸かっている場合は、水管を勢いよく出しているものが新鮮。むき身の場合は、身に弾力とツヤがあり、縁の黒い部分がはっきりしているもの、汁が濁っていないものを選ぶ。

下処理

砂抜きは、海水と同程度の約3%の塩水(水500mlに対し塩大さじ1強)に浸し、平らな容器に重ならないように並べ、暗所に2〜3時間置くのが基本である。砂抜き後は真水で殻同士をこすり合わせて洗い、30分〜1時間ほどザルに上げて「塩抜き」をすることで、体内の余分な塩水を吐き出させ、料理が塩辛くなるのを防ぐ。

保存方法

砂抜き・塩抜きをした後、水気を拭き取り密閉容器や保存袋に入れて冷蔵庫で保存する。1〜2日が目安。長期保存の場合は、殻付きのまま冷凍保存が可能。冷凍することで細胞が壊れ、旨味成分であるコハク酸が溶け出しやすくなる利点もある。調理の際は凍ったまま加熱する。

時期・特徴

国内分布

日本全国の干潟や内湾の砂泥底に分布する。国内の主な産地は愛知県、静岡県、三重県、北海道、福岡県、熊本県など。ただし、近年は国内産が減少傾向にあり、中国や韓国からの輸入物も多く流通している。

時期

産卵期前の身が充実する春(3月〜5月)が最大の旬とされる。地域によっては秋(9月〜10月)にも産卵期があり、二度目の旬を迎える。なお、春先から初夏にかけては、プランクトンの発生状況により「貝毒」が発生しやすくなるため、出荷制限等の行政情報に留意が必要である。

栄養

旨味成分であるコハク酸を豊富に含むのが最大の特徴。ビタミンB12の含有量は魚介類の中でもトップクラスであり、悪性貧血の予防に寄与する。その他、鉄、亜鉛、カルシウムなどのミネラルや、肝機能をサポートするタウリンも豊富である。これらの栄養成分は水溶性のものが多いため、汁ごと摂取できる調理法が合理的である。

特徴

日本の食卓で最も親しまれている貝類の一つ。生息環境によって殻の模様や色彩が千差万別である。内湾の栄養豊富な場所で育ったものは殻が薄く、身が大きく育つ傾向がある。酒蒸し、味噌汁、パスタ(ボンゴレ)、深川飯など、和洋を問わず幅広い料理に用いられる。

品種・由来

  • 品種名:アサリ
  • 分類:マルスダレガイ目マルスダレガイ科アサリ属
  • 学名:Ruditapes philippinarum

由来

浅瀬の砂の中に生息し、容易に「漁(あさ)れる」ことから「アサリ」の名がついたとされる。

伝来

日本列島周辺に古くから自生する在来種。縄文時代の貝塚からも多くのアサリの殻が発見されており、古来より重要なタンパク源であったことが証明されている。

歴史背景

江戸時代には「江戸前」の干潟で大量に獲れたことから、安価で栄養価の高い庶民の味として普及した。特に深川(現在の東京都江東区)周辺で、忙しい漁師たちがアサリのむき身を煮てご飯にかけた「深川飯(ぶっかけ)」は、現代に伝わる代表的な郷土料理である。

備考

室生犀星の詩「あさりのうた」に代表されるように、日本の文学や日常風景に深く根ざした食材である。

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