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タイ/マダイ Red Sea bream

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選び方・調理法

選び方

古くから姿・色・味の三拍子が揃った「魚の王」として重用されてきた。天然ものは鼻孔が2つずつ(計4つ)あり、尾鰭の縁が黒く、全体的に鮮やかな紅色で、目の上がアイシャドウのように青紫色に輝いているものが鮮度が高い。養殖ものは日焼けにより体色が黒ずんでいたり、鼻孔が繋がって1つずつ(計2つ)に見える個体が多いが、近年は遮光膜を用いた養殖技術の向上により天然に近い色合いのものも増えている。

1尾で購入する場合は、身に厚みがあり、尾の付け根まで肉が付き、よく太っているものを選ぶ。目が澄んでいて盛り上がっており、鰓(えら)が鮮紅色であることも重要な指標となる。切り身の場合は、身に透明感があり、血合いの色が鮮やかなものを選ぶ。

下処理

鱗は硬く鋭いため、鱗取りを用いて、鰭の付け根や頭部、顎の裏まで丁寧に取り除く。背鰭などの棘が鋭く、調理中に怪我をしやすいため注意が必要である。三枚におろす際は、中骨に残る血(血合い)を歯ブラシ等で綺麗に洗い流し、水気を完全に拭き取ることが、生臭さを抑え、鮮度を保つ鍵となる。

保存方法

内臓と鰓から傷みが進むため、丸のまま保存する場合は速やかにこれらを取り除き、腹の中までよく洗って水気を拭く。乾燥を避けるため清潔なペーパータオルとラップで包み、チルド室(0~3℃)で保存する。刺身用の柵は、ドリップをこまめに拭き取ることで、数日間寝かせて旨みを引き出すことも可能である。

時期・特徴

国内分布

北海道以南から東シナ海まで広く分布するが、特に西日本での漁獲が多い。水深30mから200m程度の岩礁域や砂礫底に生息する。瀬戸内海や明石、鳴門などの潮流の速い海域で育った個体は、身が締まっており最高級品とされる。

時期

旬は年に2回あるとされる。3月~6月の産卵期前は体色が桜のように美しくなるため「桜鯛」と呼ばれ珍重される。産卵直後は身が痩せて味が落ちるため「麦わら鯛」と呼ばれることもあるが、秋になると再び脂が乗り「もみじ鯛」として珍重される。

栄養

高タンパク・低脂質な白身魚の代表格。旨み成分であるグルタミン酸やイノシン酸、タウリン、ビタミンB1などがバランスよく含まれる。養殖ものは天然ものに比べ、脂質含有量が高い傾向にある。

特徴

淡泊ながらも深い甘みとコクがあり、加熱しても身が硬く締まりすぎないのが特徴。皮目にも旨みと香りがあるため、湯引き(松皮造り)や焼き切りにも適している。刺身、塩焼き、煮付け、蒸し物、鯛めしなど、和洋中を問わず幅広い料理に対応できる汎用性を持つ。

品種・由来

  • 品種名:マダイ(真鯛)
  • 分類:スズキ目タイ科マダイ属
  • 学名:Pagrus major

由来

諸説あるが、平たい体形から「平魚(たいら・うお)」と呼ばれ、それが転じて「タイ」になったとする説や、他の魚に比べて味が優れ「めでたい」に通じることから名付けられたとする説がある。

伝来

日本列島周辺の固有種であり、縄文時代の貝塚からも骨が出土していることから、古来より日本の食文化に深く根付いていたことがわかる。

歴史背景

平安時代の『延喜式』には、平魚として貢納品に指定されていた記録がある。江戸時代には「将軍の食卓に欠かせない魚」として地位を確立し、「武士は鯛を好む」と言われるほど、その堂々とした姿が武家の気風に好まれた。現在も祝儀の席や神事には欠かせない、日本における象徴的な魚である。

備考

「腐っても鯛」ということわざは、本来の資質が優れているものは、多少劣化してもその価値を失わないことの例えである。日本国内で「タイ」の名を冠する魚は多いが、分類学上のタイ科に属する魚は約13種に限られ、マダイはその代表格である。

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