選び方・調理法
選び方
葉の色が濃い緑色で鮮やかであり、ピンと張りのあるものを選ぶ。黒ずんでいるものや、全体にしおれて香りが弱くなっているものは避ける。
下処理
吸い口や天盛りに添える直前、手のひらにのせて軽く一度叩く。これにより葉の細胞(油胞)が弾け、特有の爽やかな香りと清涼感が一際引き立つ。
保存方法
乾燥に非常に弱いため、霧吹きをしてから湿らせたキッチンペーパーなどで包み、密閉容器やポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する。風味や色が褪せやすいため、2〜3日を目安に早めに使い切る。長期保存のために冷凍したものは、香りが弱まるため主に汁物の吸い口などに利用される。
時期・特徴
国内分布
北海道から屋久島まで日本全国の山野に自生する。栽培物では岐阜県、京都府、和歌山県、静岡県などが主要な産地として知られる。
時期
ハウス栽培品は周年流通しているが、路地物や天然物の旬は4月〜5月の春先。
栄養
特有の辛味成分「サンショオール」を含み、内臓器官の働きを活発にし、消化を助ける効果があるとされる。また、香り成分のシトロネラールやフェランドレンのほか、抗酸化作用のあるビタミンE、血液凝固に関わるビタミンK、各種ミネラルを微量に含む。
特徴
ミカン科サンショウ属の落葉低木であるサンショウの若芽を指す。「和のハーブ」の代表格であり、爽やかな芳香と舌にピリリと残る刺激が特徴。成長段階により呼び名と用途が異なり、花は「花ざんしょう」、未熟果は「実ざんしょう」、完熟果の皮を粉末にしたものは「粉ざんしょう」として使い分ける。
品種・由来
- 品種名:アサクラザンショウ(棘のない栽培種)、ブドウザンショウ(果実が大きく房状になる品種)、ヤマアサクラザンショウ
- 分類:ミカン科サンショウ属
- 学名:Zanthoxylum piperitum
由来
春にいち早く芽吹くため、古来より「木の芽(きのめ)」といえばサンショウの芽を指す言葉として定着した。「山椒」の名称は、山で採れる香ばしい実(「椒」は芳しいの意)であることに由来する。
伝来
日本、朝鮮半島、中国大陸の一部を原産とする東アジア固有種であり、日本列島には縄文時代以前より自生していたとされる。
歴史背景
福井県の鳥浜貝塚などの縄文遺跡からサンショウの種子が発見されており、日本最古の香辛料の一つとされる。平安時代の『延喜式』には貢納品としての記録があり、古くから薬用・食用に重用されてきた。江戸時代に各地で優良種の選別が行われ、明治時代以降に経済栽培が本格化した。
備考
トウガラシが伝来する前の東アジアでは、サンショウが主要な辛味調味料として用いられていた。ことわざの「山椒は小粒でもぴりりと辛い」は、身体は小さくとも才能や気概が鋭く、侮れない人のたとえとして広く用いられる。
