選び方・調理法
選び方
卵の成熟度によって品質が分類される。皮が薄く、表面に粒々感が透けて見えるものが「真子(まこ)」と呼ばれ、粒立ちが良く最高級とされる。一方で、未成熟で皮が厚く表面がつるりとしたものは「ガム子」、産卵直前で水分が多く粒が離れているものは「水子(みずこ)」、放卵後で中身が抜けたものは「皮子(かわこ)」と呼ばれ、一般的に食味や食感が落ちるとされる。
下処理
そのまま生食が可能。皮(卵巣膜)を取り除いて中身だけを使用する場合は、包丁の背でしごき出すようにするときれいに外れる。また、表面に付着している血筋が目立つ場合は、ピンセット等で丁寧に取り除くと仕上がりが美しくなる。
保存方法
乾燥を防ぐため、ラップでぴっちりと包んでから密閉容器に入れ、冷蔵保存する。長期保存する場合は、同様に密封して冷凍保存が可能だが、解凍時のドリップ(離水)を抑えるため、冷蔵庫内で時間をかけてゆっくり解凍するのが望ましい。
時期・特徴
国内分布
主な産地は北海道、宮城県などの北日本。また、加工拠点としては歴史的背景から福岡県などが有名である。近年は国内の漁獲量減少により、アメリカ(アラスカ)やロシアから輸入された原料(冷凍卵)を国内で加工したものが流通の大半を占める。
時期
加工品のため通年流通している。原料となるスケトウダラの産卵期は冬(11月〜翌3月頃)であり、この時期に獲れた新鮮な「真子」を用いたものが最も良質とされる。
栄養
タンパク質、ナイアシン、ビタミンB12、ビタミンEが豊富に含まれる。一方で、塩蔵品であるため塩分含有量が高く、またコレステロールやプリン体も多く含まれるため、過剰な摂取には注意が必要とされる。
特徴
スケトウダラの卵巣を塩蔵したもの。食塩のみで漬け込んだ「白子(しらこ)※精巣ではない」や、食紅などで赤く着色した「紅葉子(もみじこ)」、唐辛子を加えた調味液に浸した「辛子明太子」などのバリエーションがある。九州北部では古くからスケトウダラを「明太(めんたい)」と呼ぶため、タラコ全般を「明太子」と呼称する文化がある。
品種・由来
- 品種名:スケトウダラ(介党鱈)の卵巣
- 分類:タラ目タラ科スケトウダラ属
- 学名:Gadus chalcogrammus(旧学名:Theragra chalcogramma)
由来
「タラ(鱈)の子」であることから「タラコ」と呼ばれる。マダラの卵もタラコの一種ではあるが、一般的に流通している「タラコ」の多くはスケトウダラの卵を指す。
伝来
不詳。日本では古くからタラが食用とされていたが、現在のような塩蔵加工が一般化したのは近世以降とされる。
歴史背景
明治時代末期から大正時代にかけて、北海道でスケトウダラ漁が本格化。余剰となった卵を保存するために塩蔵加工が発達し、全国へ流通するようになった。福岡の明太子文化は、戦後に朝鮮半島の「明太卵漬(ミョンテランジョ)」を参考に、日本人の口に合うよう改良されたのが始まりとされている。
備考
マダラの卵(真鱈子)はスケトウダラのものより非常に大きく、色は黒ずんでおり、主に煮付けなどの加熱調理に用いられる。
