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タチウオ Cutlassfish

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選び方・調理法

選び方

体表を覆う銀白色の層はグアニン質の色素であり、これが剥がれず鏡面のように輝いているものが新鮮である。瞳が黒く澄み、周囲が白く濁っていないもの、エラが鮮紅色を呈しているものを選ぶ。腹に張りがあり、触れて硬いものが良質とされる。一般に「指何本分」という表現で太さが測られ、指4本分(幅約7〜8cm)以上、重さ1kgを超える大型のものは脂の乗りが極めて良く、市場価値も高い。

下処理

ウロコがないため、表面を軽く洗い流すだけで調理可能。背びれの付け根には硬い骨(担鰭骨)が連続しているため、これを取り除く。背びれの両側に沿ってV字に切り込みを入れ、頭側から尾側へ向かって引き抜くように除去すると、その後の身離れが良くなる。身が非常に柔らかく崩れやすいため、三枚おろしや筒切りにする際は、丁寧な包丁捌きが求められる。

保存方法

水気を拭き取り、ラップで密閉して冷蔵保存(パーシャル室が望ましい)。鮮度低下が早いため、生食(刺身・糸造り)にする場合は当日中に消費する。加熱調理用であれば、切り身にして塩を振り、余分な水分を拭き取った状態で冷凍保存も可能。

時期・特徴

国内分布

本州中部以南に多く、主な産地は愛媛県、大分県、和歌山県、長崎県、徳島県など。東シナ海、瀬戸内海、紀伊水道などで多く漁獲される。

時期

通年流通しているが、最も脂が乗るのは産卵期前の夏季から秋季(7月〜10月頃)とされる。ただし、地域や個体によっては冬場に著しく身が厚くなるものもあり、年間を通じて味が安定している食材といえる。

栄養

良質なタンパク質に加え、脂質にはn-3系多価不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれる。また、脂溶性ビタミンであるビタミンD、ビタミンE、ビタミンAも多く、カルシウムの吸収促進や抗酸化作用が期待される。

特徴

体型は著しく細長く、左右に扁平したリボン状。大きな口には鋭い歯を備える。最大の特徴である銀白色の体表は、剥がれやすいグアニン質の層に覆われており、本種にはウロコが存在しない。日中は深層、夜間は表層へ移動する日周期垂直移動を行い、捕食時には垂直に立った姿勢で静止し、上方を通る獲物を襲う習性がある。

品種・由来

  • 品種名:タチウオ(太刀魚)
  • 分類:スズキ目タチウオ科タチウオ属
  • 学名:Trichiurus lepturus

由来

姿形が銀光りする鋭い「太刀(日本刀)」に似ていることに由来する説が一般的である。また、海中で頭を上にして直立状態で静止、あるいは泳ぐ姿から「立魚(立ち魚)」と呼ばれたとする説もある。

伝来

日本近海に古くから自生する在来種。

歴史背景

体表から採取されるグアニン層は「魚銀箔」と呼ばれ、かつては模造真珠の光沢剤、セルロイドの装飾剤、マニキュアのラメ成分などの原料として工業的に利用されていた歴史を持つ。

備考

近縁種として、沖縄地方などで漁獲される大型のオキナワオオタチ(南方型タチウオ)が存在するが、一般に市場で「タチウオ」として流通するものは本種を指す。

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